宇都宮駅「『餃子めし』弁当」(800円)~餃子の街の新駅弁! 【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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宇都宮駅,205系電車

宇都宮駅の205系電車

東京から東北新幹線でおよそ50分の宇都宮。
東北本線(宇都宮線)も宇都宮で運転系統が変わります。
宇都宮以南は、グリーン車連結の東京・新宿直通列車が中心です。
宇都宮以北は、都心も走っていた205系電車がまだまだ活躍中。
埼京線や京葉線のラッシュを支えていた車両が、身軽な4両編成になってセカンドライフを送っている感じですね。

宇都宮駅の餃子像、2012年撮影

宇都宮駅の餃子像、2012年撮影

宇都宮のシンボルといえば、何と言っても「餃子」!
JR宇都宮駅西口には大谷石を使って出来た、何かと有名な「餃子像」があります。
私が撮影したのは今から4年前、まだ1階のベストリアンデッキの下にありました。
今から2年前(2014年)に、目立つベストリアンデッキの2階に晴れて移転。
ただ、重さを軽くするため、台座の石を”減量”して移転したのだそうです。

『餃子めし』弁当

『餃子めし』弁当

街のシンボル「餃子」を駅弁屋さんが放って置く筈がありません。
現在販売されているものは、宇都宮駅弁「松廼家(まつのや)」の「『餃子めし』弁当」(800円)。
「松廼家」が地元・宇都宮大学の研究室、宇都宮市、JR東日本大宮支社と共同開発して、今年春に3か月の期間限定で登場しました。
この秋からは「駅弁味の陣」に合わせ、リニューアルして再出陣!
容器も餃子を模した半月型にバージョンアップしています。

『餃子めし』弁当

『餃子めし』弁当

およそ3分の2を占める「餃子めし」は、餃子風味の炊き込みご飯です。
レシピを開発したのは、食生活学を研究している宇都宮大学地域デザイン科学部の大森玲子研究室。
元々は、地産地消のヘルシーメニューとして開発されたといいます。
おかずには、栃木ではよく食べられるというモウカザメ(モロ)のフライや、玉蒟蒻などの煮物。
付け合わせには「小松菜と人参と椎茸の漬物」「ザーサイの梅かつお和え」が添えられました。

(参考:宇都宮大学ホームページ

bl161006-5(餃子めし)(修正)

地の野菜・ニラや、栃木の特産・カンピョウ、豚ひき肉、椎茸などを使用し、にんにくは不使用。
列車の中でも匂いを気にすることなく食べられる駅弁に仕上がっています。
お好みでラー油をかければ、ピリッとした辛さで箸もよく進みます!

ココまで来ると、パリッとした餃子が欲しいなぁと気持ちにも・・・。
宇都宮では、今までも餃子駅弁が販売されていました。
一般論でいえば、餃子の皮は小麦粉ですので、なかなか『冷めても美味い』が成り立たない食材。
加えて、市内には名店が軒を連ねる訳ですから「駅弁の餃子」は、あまり目立たない存在でした。

でも、宇都宮は「駅弁発祥の地」の1つに数えられる駅。
そのプライドにかけて宇都宮駅弁「松廼家」は、ご飯をメインに据え、団体戦で「駅弁の餃子」にチャレンジを試みてきました。
果たして、今回は人気駅弁となれるか?
「宇都宮餃子、また食べに行きたいなぁ」「宇都宮で下りちゃおっかな」という旅心をくすぐってくれる「餃子めし」です。

(取材・文:望月崇史)

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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