男子ゴルフ世界ランキング6位に躍進した松山英樹。
米ツアーの2016~17年シーズンは10月に開幕したばかりですが、わずか2試合で松山が獲得した賞金は約2億4,000万円でランキング堂々の首位に立ちました。その直前には日本オープンで優勝。
直近3試合で2億8,000万円を超える賞金を稼いでいます。すごいことですね、これは。
松山はもっか来週10日静岡で開催される太平洋マスターズへ向け国内で調整中。もちろん、優勝の大本命となるでしょう。30日中国・上海で行われた世界ゴルフ選手権シリーズ・HSBCチャンピオンズでは、2位以下に7打差をつける圧勝。
この大会は、準メジャーのグレードを誇り、年間4戦で構成されるビッグトーナメントでした。
そのビッグトーナメントで、アジア勢初の優勝者となったのです。
国内の男子ツアーはスター不在で、ファン離れが顕著だけに、松山はひと際群を抜く存在感。最近、大きく変わったのが技術以上に人間的な成長と言われています。
今までは無骨と表現すれば聞こえはいいものの、ぶっきらぼうな物言いで、態度も悪い。プロとしてどうか?と散々、マスコミから叩かれました。
4歳からゴルフを始め、東北福祉大在学中の2011年11月太平洋マスターズで優勝。男子では3人目となるアマチュアの日本ツアー制覇でした。
プロ転向は2013年4月。大学生の顔をもつ一方で、ツアー4勝をあげて、賞金王に輝いた。このシーズンの獲得賞金はルーキーながら、2億円を突破。
とにかく、才能はある。でも、言葉の壁などがあってアメリカでもあまり評判はよくない。ただし、松山にしてみればゴルフに夢中で、アマチュア時代と環境があまりに違う。周囲に気を配る余裕がなかったのです。
でも、チャンピオンにはどれくらい敬意が払われると松山が知ったのは、アメリカでした。
翌年再び、その土地を訪れると「チャンピオンが帰ってきた!」と地元で大歓迎され、VIP待遇は当然のこと、畏敬の念を抱いてギャラリーが接してくる。
また、日本の選手とは違って、選手がマスコミ、ギャラリー対応などとても親切で、それを当たり前のように行っていることに気が付いたところで、徐々にトッププロの振る舞いが身についたのです。
10月の日本オープンでは連日、ホールアウト後にはサイン会を行っていました。とりわけ、子どもたちには「1人でももらえない子が、いないように。」という気配りで、優勝した最終日には、「疲れた。きっとサイン疲れかなぁ。5,000枚はしたから…。」とジョークを飛ばすほど。
プレーはストイックでも、好対照の笑顔をみせるようになっています。
今月24日からは、石川と組んで国・地域別対抗戦のゴルフワールドカップへ挑戦します。
ジカ熱の危険からリオデジャネイロオリンピックを辞退した負い目が松山にはあるだけに、ことさら日の丸をつけて臨むこの大会には「絶対に優勝」という目標に向け頑張ってくれるでしょう!
11月3日(木・祝) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」