息をのむほどの幻想的な美しさ!六義園「紅葉と大名庭園のライトアップ」に行ってきました【ひろたみゆ紀・空を仰いで】

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いよいよ都心にも色鮮やかな秋の便りが届き始めました。
街は、緑一色から黄色や赤に色づいてきましたね。
あなたの街はどうですか?

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青空の下の紅葉狩りもいいけれど、夜の観楓はいかがでしょう。
ライトアップで幽玄に浮かび上がった紅葉を静かに賞でるのも乙なものです。
文京区にある大名庭園「六義園」のライトアップが11/19(土)から始まりました。

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今年は、例年より紅葉が1週間程早いということで、池の周りはそろそろ見頃だとか。確かに夏から冬になったと言われるほど急に寒くなってしまったので、色づくのも早かったのでしょうね。モミジ・トウカエデ・ハゼ…燃えるような赤、朱色、みかん色、黄色…池の水面に反転して写る紅葉は、息をのむほどの幻想的な美しさです。
これから奥の山のエリアで1~2週間後に見頃を迎えるので、園内では、長い期間紅葉が楽しめますね。

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六義園は、当時の川越藩主・柳沢吉保が、五代将軍・徳川綱吉から頂いた土地に造った「回遊式築山泉水庭園」。
なんと吉保自らが設計、指揮をとり、7年の歳月をかけて造られました。当初から小石川後楽園とともに江戸の二大庭園に数えられていました。明治時代には岩崎弥太郎の所有となり、やがて東京に寄付され、国の特別名勝にも指定されています。

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六義園という名前は、中国の古い漢詩集の分類にならって紀貫之が「和歌に六義あり」とした和歌の表現形式からとったそうです。まさしく、柳沢吉保の和歌への思いが込められた繊細で温和・優美な「和歌の庭」なのです。
回遊式の庭園ですから、園内をぐるっと回って鑑賞します。庭園の中心には大泉水。その周りを樹木が取り囲み、紀州・和歌の浦の景勝や、「万葉集」「古今集」に詠まれた数々の名勝の景観を88カ所も再現しています。都心にいることを忘れてしまう静けさの中、歌を辿りながら散策すれば、いにしえの歌詠み人の気持ちに少しだけ近づいた気分になれそうです。

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ライトアップ期間中は、吹上茶屋と普段入ることができない「心泉亭」が抹茶茶屋として営業しています。
大泉水に浮かぶ中の島を眺めながらお抹茶が頂けるそうですよ。

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紅葉だけでなく、石組みの陰影や松の枝なども照明が当てられ、日本庭園の魅力も浮かび上がらせる六義園「紅葉と大名庭園のライトアップ」は12/7(水)まで。
ライトアップ期間中は夜9時まで開園しています。

レポート:ひろたみゆ紀

ひろたみゆ紀,空を仰いで

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