来年1月8日両国国技館で初日を迎える大相撲1月場所。
注目は小結を飛び越して西の関脇で新三役をつとめる正代です。
初土俵から17場所で関脇へ駆け上がったのは、栃東、琴欧州の2大関と並んで史上2位のスピード記録。
1位は14場所の小錦ですが、3人に共通するのはいずれも大関になったこと。待望久しい日本人力士です。
正代には今年インタビューしましたが、大きいことは全然言わず、あまりおもしろくはありませんでした。むしろ、メディアの皆さんには発言がたいへんネガティブだと言われています。でも、弱いのに大風呂敷を広げないだけ、いいのではないでしょうか?
熊本農業高3年時には国体で優勝し、東京農業大2年で学生横綱になった。こうなると普通はプロからの誘いが引きも切りませんが「大学を卒業したい」という信念が揺らぐことはなく、学業を優先させました。
学生横綱になって最大の魅力は、タイトル獲得から1年間以内であれば幕下付け出しデビューの資格が得られることですが、3、4年時も学生横綱になるチャンスはあったものの、あとひと押しが足りずに結局、時津風部屋入門時は一般の力士同様、特別扱いをされるわけではなく、前相撲から叩き上げで今日の地位まで駆け上がりました。
ライバルはアマチュア時代からの遠藤。以前から素質を高く評価していたのは、稀勢の里、豪栄道で巡業ではヘロヘロになるまで猛げいこを行うことが、ひとつの名物になっていました。
正代は本名。
『しょうだい』という姓は珍しく全国で400人にも満たないそうですが、ルーツは鎌倉幕府から九州を守るよう指名された、埼玉、群馬の児玉党という武士団が、小代(しょうだい)を名乗って、後に正代と改めたとされています。
ユニークといえばおばあさんの名前が正代という漢字がふたつで「正代正代(しょうだい・まさよ)」さん。
それから熊本出身、演歌歌手の石川さゆりとも親戚関係にある。本人が「母型の祖母の兄の奥さんの妹の娘が石川さゆりさん。」と話しています。
最後に、なぜ正代は大器といわれるのかと言うと、決まり手の約3割が寄り切りであることで、故障が少なく地力がある証拠で相撲関係者の間では、「強くなる力士の重要な条件」だそうです。
現在の大関は照ノ富士を除きすべて30代だけに、正代への期待は高まっています。
12月27日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」