さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、2月25日から全国ロードショーとなる『素晴らしきかな、人生』を掘り起こします。

あなたの心に響く“ギフト”がきっと見つかる、愛に満ちた物語

ハワードは、ニューヨークで広告代理店を経営して成功を収めた男。
しかし彼は幼い娘を亡くしたことがきっかけで深い喪失感に見舞われ、プライベートも仕事もやる気を失っていた。
妻とも別れ、生きる意味さえ見出せずにいるハワードと会社の行く末を案じた同僚たちは、謎の舞台俳優を雇ってハワードの元に送り込む。
不可思議な言動をハワードに投げかける、年代も性別も異なる3人の俳優たち。
その出会いによって、ハワードは徐々に変化を見せ始める…。

3人の男女との出会いを通し、深い喪失感から立ち直っていく男の姿を描いた人間ドラマ『素晴らしきかな、人生』。
『プラダを着た悪魔』で全世界の“頑張る女性”にエールを贈ったデヴィッド・フランケル監督による最新作は、「愛」「時間」「死」をテーマに、今度は人生の試練から一歩踏み出す勇気と希望を描き出します。

主人公のハワードを演じるのは、ウィル・スミス。
最近では『スーサイド・スクワット』でのハジけっぷりが記憶に新しいですが、“静”のウィル・スミスは久しぶり?!
深い悲しみに打ちひしがれた男をじっくりと演じています。
個人的には、こうした引きの演技を見せるウィル・スミスに魅力を感じます。

そして魅力と言えば、脇を固める俳優陣。
会社の同僚にはケイト・ウィンスレット、エドワード・ノートン、マイケル・ペーニャ。
ハワードの前に現れる舞台俳優たちにヘレン・ミレン、キーラ・ナイトレイ、ジェイコブ・ラティモアと、世代の異なる実力派たちがズラリ。
物語に奥行きを与えています。

きっと誰もが一度は、“人生のどん底”と呼ばれる経験をしたコトがあるのではないでしょうか。
仕事での失敗、失恋、家族や友人との別れ、理由はいろいろあれども、どん底から這い上がろうとすればするほど深みにハマっていく…ということも。
それでも真冬のように凍り付いた心にも、春は必ずやって来る。
ひょんなことをきっかけに苦難を乗り越える力を身につけたとき、目に映っていた風景が一変し、それまで気付かなかった幸せに出会える。
いい意味でいろいろと裏切ってくれる映画なので、心を無にして向き合ってみて下さい。

素晴らしきかな、人生
2017年2月25日から丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
監督：デヴィッド・フランケル
出演：ウィル・スミス、エドワード・ノートン、ケイト・ウィンスレット、マイケル・ペーニャ、ヘレン・ミレン、キーラ・ナイトレイ、ジェイコブ・ラティモア　ほか
©2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT, LLC
公式サイト　http://wwws.warnerbros.co.jp/subarashiki-movie/