高嶋)熊本地震から今日で1年を迎えました。
地元ではまだまだ復興は先が長いという様子ですが、今朝は現地・熊本から、ニッポン放送報道部の後藤誠一郎記者がレポートします。
後藤)私は今、熊本市におります。熊本の中でも被害の大きかったのが、震度7の地震が2度もあった益城町(ましきまち)。
昨日、益城町の西村博則町長にインタビューをいたしました。
まず、この1年を振り返ってお話を聞きました。
西村町長)震度7の地震が2回あった。一瞬にしてかけがえのない命と美しい故郷の姿を失った。
最初は持って行きようのない怒りと絶望感に襲われていた。
あれから1年。解体も67%と進み、街並みも変わってきたが、まだまだ道半ば。
道路は災害査定が終わらないと、(復旧)出来ない。
下水道工事、水道工事が終わらないと、舗装が出来ない。
スピード感を持ってやらないと、再生が進まない。
後藤)現時点では、どのくらいの方が仮設住宅に住んでいるのでしょうか?
西村町長)今、みなし仮設住宅が1,417戸、3,799人、1年前の3月の人口と比較すると、11%。
災害仮設住宅が1,507戸、3,885人11.3%。(あわせて2割以上)後藤)熊本市内は熊本城以外、復旧が進んでいるのですが、益城町は遅れている印象。
住民の方々へのアンケートでは「また益城町に住みたい」という声も多いようなんです。
ただ、財政も正直厳しいとのことで、そのお話を伺いました。
西村町長)震災当初は「こんなところに住めない」という声もあったが、日が経つにつれて、どうにか住めないかという事で、ありがたい事に、およそ9割の方が「また益城に住みたい」と答えてくれている。
その一方で、しっかり街作りをやらなければと思っている。後藤)県や国の支援については?
西村町長)益城町には復旧復興に1,410億円かかる。
そのうち、282億円が街の負担。年間予算が100億円なので、非情に厳しい状況。
国の方にまた制度の拡充、交付税などを求めて行きたい。
後藤)私が気になったのは、ふるさと納税。
地震前の3年の平均が年10件程度年100万円程度。
昨年度は個人からが2億7千万円。一般の企業からの寄付金をあわせると3億6千万にも達したそうです。
300倍にもなったんですね。
ただ、それでも益城町が負担している282億円の100分の1程度。
国会ではふるさと納税の返戻金の、言わば「やり過ぎ問題」が指摘されていますが、このような被災地支援という使い方であれば、国にも後押しして欲しいと思うんです。
今、益城町ではスイカの旬(4月と5月)。
街で、益城町のスイカをご覧になられたら、食べていただきたい。
熊本のスイカを食べる事で、支援になりますので。
高嶋)けさのやじうま好奇心は、報道部後藤誠一郎記者に熊本地震の被災地・益城町(ましきまち)の現状と課題について伝えてもらいました。
4月14日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より