TPPアメリカ抜きの11カ国で進行~麻生財務大臣が明言 高嶋ひでたけのあさラジ!

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4/21(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④

アメリカは日本との二国間貿易協議に意欲
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター宮家邦彦(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・外交評論家)


麻生財務大臣 アメリカ抜きのTPP発行を本格化へ

アメリカが離脱したTPP(環太平洋連携協定)に関して、麻生財務大臣はアメリカを除く11ヶ国で来月議論すると明言し、日本として自由貿易の推進に向けTPP維持を重視する姿勢を鮮明にしました。アメリカは日本との二国間の貿易協議に意欲を示していますが、麻生大臣は日米二国間の協定には慎重な考えを示しました。

高嶋)なにコレ、みたいな感じなのですけど、安倍さんもけっこうしたたかで、トランプさんとはトランプさんでやり、TPPアメリカ抜きでもやりましょうというような、そんな流れがあるのですね。

森田)麻生副総理兼財務大臣が訪問先のニューヨークで日本時間の昨日公演しまして、TPPの発行について署名12ヶ国の内離脱したアメリカを除く11ヶ国でやろうという話は5月に出ると明言しまして、ベトナムで来月下旬に開かれるTPP閣僚会合でこのアメリカ抜きのTPPの協議が本格化するという見通しを示したのですね。日本としては世界的に保護主義的な動きが強まる中で自由貿易推進の姿勢を鮮明にしてTPPを発行させたい考えは維持しています。
昨日記者会見をした菅官房長官と日本商工会議所の三村会頭です。

菅官房長官)このTPPで合意をした高いレベルのルールを実現する為にどのようなことができるのかと。まああらゆる選択肢を排除せず、何がベストであるのか主導的に議論を進めていく。

三村会頭)今の世界でこれに匹敵するような、或いはこれに変わるようなそういうマルチのレベルの高い協定が近々に成立するということは非常に難しいと思いますね。これを死なせてはいけない。

森田)アメリカのペンス副大統領が今週来日した時の記者会見では「将来的に日本とのFTA(自由貿易協定)の交渉に入りたい」という意向を表明しているのですが、麻生副総理は昨日の公演の中で「両国にとっての利益がTPPのレベルには行かないことははっきりしている」と、こういうような指摘もしているのですね。
アメリカ抜きでのTPPが発行すればオーストラリア産の牛肉の輸入関税が下がる一方で、アメリカ産は据え置かれるということで、これが刺激になってアメリカがTPPに復帰するのではないか、こういう期待する声もあるのですが、逆にTPP以上の米や牛肉の輸入拡大を求めて来るのではないかという見方もあるのですね。

高嶋)トランプ大統領はとにかくオバマさんがやったことをオセロゲームみたいに全部ひっくり返して、いの一番にやったのはTPPですよ。「あんなの駄目だ」と「酷い話だ」みたいな、そういう言い方も酷いですけど。だけどこういう時アメリカに対して「御無理御尤もで」というような感じになりがちな日本が「良いじゃない。じゃあ外してちゃんとやろうじゃないか」という、なかなか面白い路線じゃないですか?

宮家)まあしたたかですよね。どちらに転んでも良いようなポジションを取っているということなのだけど、第一にトランプさんはいろいろ公約を言ったけど、結局ことごとく皆失敗しているじゃないですか。それで唯一成功したのはTPPなのだけど、これだって日米でTPPどれだけ散々やったのですか。滅茶苦茶やりましたよね。その結果理解を得てようやく日本でも理解を得て物事が動き始めた矢先でしょう。これ以上絞るもの無いですよ。
また日米でFTA? そんなものやったってもう絞るもの無いのだから。また同じ水に浸けて絞るしかない訳ですよ。出て来るのは同じですよ。もしくはそれ以下、おっしゃる通り。
だからそこはもう日本は「散々やったでしょ」と言い返しながらも「どうしてもやりたいならお付き合いはしますよ」と。だけどTPPは殺さない、このまま維持して、昔フリーズドライにしてまたお湯を掛けて使えば良いとか言っていたけど、どうもフリーズドライにする必要も無く動かそうとしているのかもしれない。


トランプ大統領の存在は今後どう変わっていくか?

高嶋)トランプさんの面子というのはどうなのですかね

宮家)あの人コロコロ変わるでしょう。最近私が思うに、あの人にはイデオロギーも無ければ思想も無い、何もない。ただ単に再選されたいだけなのか分からない。まあもっとも良い顔はしていると思うのですけれども、TPPについても国内でちゃんと説明ができるようなものがあって、そしてその白人労働者たちがあまり反発無いのであれば、何をするか分からない気持ちも無い訳では無いと思っているのですけどね、どうでしょうか。まだ今すぐには無理でしょうけどね。

高嶋)あのIT系の人材についてもトランプさんは何かアメリカ出身者を優先するとかね、口では何かいろいろと言うのですけど、実際問題としては中々難しいみたいですね。

森田)そうですね。あと今度11月にフィリピンで開かれる東アジアサミットとかベトナムのAPECに出席するということをトランプさんは言っているのですが、ここでアジア諸国とこの貿易の自由化みたいな話をどうするのかみたいなことも焦点なのですよね。

高嶋)だから軍事的なものについて、マティスさんとか、完全にプロの方の人の言うことに傾向が行っているじゃないですか。
トランプさんは何を言おうと離れてしまったみたいな感じですよね。そうしたら今度経済についても「貴方は一応大統領だから居ますけど、関係ありませんから」みたいな、そんな空気になってくるのですか?

宮家)まずトランプさん、私はバージョン1.0からバージョン2.0と言っているのだけど、選挙モードから統治モードに移りつつあるよう。少なくともおっしゃる通りNSC(国家安全保障会議)はそうですよね。ただトランプさんは再選されたいから、やっぱり1.0は残さなきゃいけない。これはポイントですよね。もう一つはやっぱり良い人たちを集めているから、いずれ貿易の方でもそういった突然変異が起きてもおかしくないということではないですか。

高嶋)考えてみれば、こう言ったら何ですけど「俺よく分からないから」みたいな所もあるのかもしれませんね(笑)。

宮家)だから麻生さんとペンスでやるということは、トランプにものを言わせないということなのですよ。それは大事なことです。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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