7/21(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!⑤
トランプ大統領と習近平国家主席~中国は妥協する気はない
7:18~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター宮家邦彦(外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)
ワシントンで米中包括経済対話が実施
アメリカと中国の閣僚クラスによる1回目の包括経済対話がワシントンで行われ、アメリカ側が大幅な赤字を計上している貿易不均衡の是正策を協議しましたが、具体的な成果は得られませんでした。共同声明の発表も見送り、事実上決裂しました。
高嶋)トランプさんは習近平さんを褒めそやして仲良しをしていましたけど、いざ具体的な話になると全然駄目ですね。
宮家)ダメダメ。これ蜜月ムードなんて元から無いのですよ。それはもうアメリカは4~5年そうですよね。アメリカは期待値を上げて勝手に蜜月ムードになって、それで頼んで中国は全然降りる気はありませんから、その内に段々「何だ、話が違うじゃないか」って。初めから違うんだよ。
高嶋)あのトランプ短気大統領はいつか絶対に壊れるでしょうね。だってこれは一番成果にしたいことですから。
宮家)それでいて習近平さんを何か変な持ち上げ方をしたでしょう。やっぱりおかしいよ、普通の外交じゃないですよ。
「プラザ合意」のようになると中国経済は崩壊する?高嶋)それでさっき打ち合わせをしたときに、昔の日本のプラザ合意のことをおっしゃっていたでしょう。
宮家)そうなのですよね。中国側からすればあのプラザ合意みたいなことはやりたくない。あれをやったら中国経済は変わってしまいますからね。
でもあれで日本は国際化をしたのですよ。それはそれで良いところもあったのだけど、中国の場合には下手すると国際化をする前に共産党が壊れてしまうから。高嶋)でもアメリカはいざとなれば赤字をチャラにしたいですから。
宮家)そう言ったってそんな簡単にはできないでしょう。中国にあれだけ投資をしてウィンウィンの関係にあることも事実だから、そんな簡単にぶっ潰せということにはいかないのですよ。
中国が“中”から少しずつ変わっていくことが重要高嶋)「軋む米中 成果ゼロ」なんていう見出しが躍っていますが、じゃあこれからどうこれからの経済対話をしていくべきですか?
宮家)驚いちゃいけませんが、これから20年くらいは変わらないですよ。基本的に中国は降りる気無いから。アメリカもやるけども、徐々に中国の中が変わって行かなきゃ。外から変えようとしても中国は絶対に変わりませんから。
高嶋)中国の中って変えようがないでしょう?
宮家)でもやっぱり変わって行くのですよ、どこかで。
高嶋)あの共産党政権が民主化に?
宮家)いや民主化は無理だけど、変わっていくはずなのです。人が変わり、状況が変わると。
高嶋)劉暁波(リウ・シャオポー)さんが名誉回復されたり「犯罪人と言って申しわけなかった」とか。
宮家)そんなこと言うわけないじゃないですか、それは無いけども。その枠の中で中国はやはり変わっていかざるを得ない部分はあるのです。それはやはり期待するべきだと思いますよ。根本は変わらないけど、かなり変えるべきなのですよね。
高嶋)でも宮家さんの見立てでは、20年は変わらないということはトランプさんはどの道いないという、そういう時代にならないとということですね。
宮家)トランプさんは関係無い。中国の戦略は変わらないですよ。
高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00