トランプ発言~批判は米軍幹部からも

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8/18(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

それでも思うままにツイッター投稿続けるトランプ大統領
7:03~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター宮家邦彦(キャノングローバル戦略研究所研究主幹・元外交官)

白人優位主義

2017年8月12日、米南部バージニア州シャーロッツビルに集結した白人優位主義の白人男性ら 写真提供:産経新聞社

人種差別問題~各方面からの批判で四面楚歌のトランプ大統領

米バージニア州での白人至上主義めぐる衝突についてのトランプ大統領の発言に対し、米各界からの批判が広がりつつあります。米経営者たちで組織される二つの助言機関が解散を表明し、陸海空と海兵隊の4軍トップも大統領へ批判の声を上げています。

高嶋)アメリカバージニア州での白人至上主義者と反対派の衝突事件。それに対するトランプさんの発言。最終的には「両陣営に責任がある」と。昨日の段階ではアメリカの優良企業の経営者がトランプ離れ。共和党の中でも元大統領の親子の、ブッシュさんを初めとして、有力議員が相当反旗を翻した。そして昨日のニュースで驚いたのは、アメリカの軍人たち、陸軍も海軍も海兵隊も、みんな、そういえばあそこはもう人種のるつぼみたいな組織ですから、大反対をした。日本流に言うと完璧に四面楚歌というような状況です。事の発端は南軍の率いた奴隷制度賛成のリー将軍の馬に乗った銅像を撤去するかしないかということが始まりということなのですが。トランプさんの意見どう思いますか?

宮家)ダメですね。アメリカの国というものが1960年代公民権運動で、アフリカ系、ヒストリック、アジア系もですが、どんどん自主的に解放されていったわけですよ。奴隷解放宣言とは違って本当に教育の機会を与えられるような真の意味での解放が始まったのは60年代です。その60年代以降アメリカで新しい国政ができた、それは「神のもとに人間は平等に作られていてアメリカ人はみんな平等なんだ」と。白人も黒も白もないんだと。こういう新しい思想です。これに反旗を翻してるとしか思えないです。軍なんか当たり前ですよね、そりゃもうマジョリティは兵隊さんみんなマイノリティですから。マジョリティはマイノリティなんですよ。そういう人たちが国を30年以上こうやって作ってきたのに、突然5大湖周辺の白人労働者の一部の人が騒いでるからってね、それで白人至上主義者、クー・クラックス・クラン、ネオナチ、こういう連中を名指しで批判できない大統領がアメリカの大統領なんですか、という話なんですよ。

高嶋)それで、平然としてる。


白人労働者層という強固なトランプ支持層

高嶋)日本だったら安倍総理が不覚にも秋葉原で「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と言って、あの一言だけで「あんたは特定の利益を代表する人の首相なのか」と矢の抗議を受けた。トランプさんは本当に数少ない人たちの代弁者にすぎない。共和党民主党の支持率、それからあと無党派層、あの数字すごいですよね。

宮家)共和党は25パーセントくらい。民主党がちょっと多くて28で、残りの大半が40何パーセント、これは無党派ですね。

高嶋)自民党の支持率なんか立派なもんじゃないですか。

宮家)立派なもんですよ。ただね、その25パーセントの中の7割5分、4分の3はトランプ支持なんです。つまり強固な支持層はいるわけです。それは白人男性ブルーカラー低学歴という、いわゆる労働者層。

高嶋)だけどそれで大統領ずっと4年間張り続けて良いんですか。

宮家)彼がそもそも勝ったのがおかしいのですよ。でも勝っちゃったんだから。ですからトランプさんは銅像を撤去するとかなんとかコメントしてるけど、事の本質は白人至上主義者を本当に非難できるんですか、あなたは本当は名指しでは非難したくないんじゃないですか、あなたの本音は違うんじゃないですかということです。

高嶋)バージニア州の知事が批判したのとトランプさんの言った台詞ね、もう雲泥の差です。

宮家)そうですよ。こういう人が大統領やってて良いのかね、と多くのリベラルな人は思っていると思うけど、そうじゃない人も2、3割いるという。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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