横綱白鵬 好調の理由は年一回の断食!?
公開: 更新:
九州場所は2日目が終了したばかり。早くも「通算40回目の優勝は決まった」という声が聞かれるのも、無理はないでしょう。それほど白鵬が好調です。今年、春場所から4横綱時代となりました。が、今場所も鶴竜が休場して、4力士が揃って15日間、皆勤したことはありません。
同じ休場明けでも、稀勢の里は以前の強さが感じられない。だから、よけいに白鵬の強さがクローズアップされます。秋場所の休場理由は、左ひざ痛。それほど、深刻ではないのでは…。そういったうわさが流れたのは、ひざの状態を質問すると、
「まぁ、良しとしましょう」
など、サラリとかわしてしまうからです。万全の状態を整えて、土俵へ上がることこそ横綱の使命と考えているからかもしれません。
秋場所を休場中、断食を行いました。昨年も行いましたが、1日多い4日間です。体重が10キロ落ちて、145キロになった。リセットして九州場所へ入りました。けいこを続けながら、体重を戻す。断食中は、水を飲むだけ。終わったからといって、通常の食事を摂るわけにはいきません。回復食はおかゆ。
「肉はまずくて食べられない」
とジョークを飛ばしていました。
「食べて、けいこをして大きくなれ」が伝統だった相撲界。ここ最近、新しいダイエットとして注目されているファスティングを白鵬は迷うことなく取り入れ、数日の断食は年1回。ただし、1日1食などの調整はよく行っている。10月中旬から参加した秋巡業では、切れ味が際立ちました。場所前は、立ち合いがより鋭くなり、弟弟子の石浦が首を痛めたほど。出げいこなども積極的に行っています。
力士会では、人間ドックを義務化しようと提案しています。元幕内で現在、三段目の翔天狼が今夏、がんが見つかりました。闘病中の翔天狼に関取70人が寄付を行い見舞金に充てたことなどを明かして、環境改善を訴えました。
休場を決断する前の鶴竜が
「関取全員でお祓いをやっても」
と言ったことに、
「それは良い考えだ」
と、後押しするなど、リーダーシップを発揮している。
年2場所と6場所の差はあるものの、横綱通算勝率が今場所、あの双葉山を上回りました。8割8分を超える数字はとにかくすごい。8割超えは毎場所、12勝以上あげていることを意味しています。昨日も、玉鷲をあっさりと下し、
「すべて良かった。余裕をもっていったのがいい」
と自画自賛するほど。場所前に語った、ごく短く、
「締めたい」
のひとことは、土俵の動きをみればわかります。
11月14日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」