佐川国税庁長官の更迭要求拒否~政治が人事を握ることの弊害とは?
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1/30(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④
不適切発言の松本文明内閣府副大臣は辞任
7:18~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂聰(ジャーナリスト・拓殖大学教授)
松本副大臣が不適切発言を謝罪し辞任~佐川国税庁長官の更迭要求は拒否
安倍総理大臣は昨日の衆議院予算委員会で、沖縄のアメリカ軍機不時着をめぐる不適切な発言で内閣府の松本文明副大臣が辞任したことに関し、任命責任を認め謝罪した。一方森友学園問題をめぐり財務省の理財局長時代に答弁を担当した佐川国税庁長官について、麻生副総理兼財務大臣は野党側の更迭要求を拒否している。
安倍政権はとにかく国会審議が野党ペースにならないようにということで懸命です。アメリカ軍機不時着に関して「それで何人死んだんだ」とやじを飛ばした内閣府の松本副大臣はすぐに更迭して、昨日の答弁の中で謝罪しました。
それから森友学園問題については佐川国税庁長官の国会招致については拒否し続ける、とにかくリスク回避をしたいということに躍起になっています。佐川国税庁長官は就任後半年以上記者会見を開いておりませんが、麻生財務大臣は昨日の答弁で次のように釈明しています。
麻生財務大臣)就任の記者会見についての話だったのだと思いますが、国税庁の所管の行政以外に関心が集まっていたことから国税庁においては実施をしないと決めたのだと聞いております。
森田解説委員)立憲民主党の長妻代表代行は昨日の答弁では2月からの確定申告を見据えて納税者の怒りを呼び起こそうという思惑があったのですが、自民党の幹部は「森友問題は終わった話だ。国民の関心も最早薄いと」見て佐川さんの招致は拒否し続ける方針です。
それから昨日の予算委員会では一昨日河野外務大臣が中国の王毅(おうき)外相と会談したことも取り上げられました。安倍総理と習近平国家の相互往来を着実に推進する重要性で一致した一昨日の外相会談について、安倍総理は次のように述べています。安倍総理大臣)今回河野大臣が訪中したわけでございますが、国境を接する2国でありますから様々な課題・問題があるのは事実でございます。しかししっかりと適切にコントロールしていくことを両国の国民も国際社会も望んでいるのではないかと、このように考えております。
森田解説委員)安倍総理はこの日中関係改善の流れを加速させたい意向なのですね。
政治が人事を握ったことによる弊害が萬栄している
高嶋)近畿財務局から出て来た文書というのは、あれは政府が言っているような言い方の通りなのですか?
森田解説委員)そこもまだどうなるのかですね。
高嶋)内部のやり取りもあったのではとか言われているでしょう?
森田解説委員)会計検査院は売却額の算定が杜撰だったと言っているわけですからね。
高嶋)長妻さんも憮然たる顔をしていましたけど、長妻さんにまっとうなことを言われるとやっぱり皆ちょっとたじろぐね(笑)。どう思いますか?
富坂)印象は良くないのですが、これは昔大蔵省なんか何期先まで事務次官が決まっているみたいなことがありましたが、その弊害でこの人事を政治が持っていたわけですよね。今回政治が人事を握ったことによる弊害だと私は見ているのですけど、これはどっちが持って行けば良いのかという制度的な問題をもう一回考えた方が良いと思いますよ。
結局あまりにも政治の力が強すぎると、そりゃあ官僚は逆らえないですよ。だからそういうのが本当に出てしまったなと思いますね。高嶋)佐川さんを更迭すると「ほら見ろ!」みたいにまた森友・加計学園問題みたいになってしまうのですかね?
森田解説委員)そうですね、それもあるでしょうし、あとはやはり納税時期を控えて佐川さんを出したくないというのもありますね。
高嶋)出したがらない国税庁長官というのもねえ(笑)。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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