年々高まる中国の軍事力~その狙いとは?

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2月16日(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①

広がる中国と日本の軍事力と国防費の差
6:31~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター宮家邦彦(外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

国防費を拡大し、ステルス戦闘機も持ち始めた中国

過去20年以上、年々国防費の額を拡大し続ける中国。軍事情勢に関する報告書“ミリタリーバランス”では第5世代の最新機であるステルス戦闘機も持ち始めた。今後、その差が広がる中で日本はどう対応すればいいのだろうか。

高嶋)アメリカが日本円にすると64兆円という国防費はトップということです。中国はアメリカに比べると大分少ないのですよね。

宮家)そうなのですが中国は、日本の経済の倍ですよね。人口が10倍なわけだから、全体としては生活水準は5分の1です。その中で防衛費に使っている額は半端じゃないですよ、日本に比べたら。しかも、過去20年以上ものすごい額で増やしているはずです。

高嶋)一応、1,505億ドルと書いてありますが、これはもう本当に何分の一かで。

宮家)額面ですね。3分の1くらいだと言われています、昔はね。もう少し小さくなったかもしれないけど。

高嶋)そして最近、世界の軍事情勢に関する報告書というのが出ました。

宮家)ミリタリーバランス。

高嶋)ここで警報というか注意したいのは、中国がステルス戦闘機を持ち始めた。

宮家)第5世代ですかね。みんなどこかからのパクリなんですけどね。

高嶋)空母もみんなパクリだったしね。

宮家)だけど、パクろうが何しようが、とにかくそれなりの兵器が出て来ているということは間違いない。しかもアメリカに対抗するために、この10年20年と10%以上軍事費を増やしてます。兵器というのはある年にポンッと買ったら翌年にできるわけじゃなくて、開発をしてテストをして、最終的に量産をして配備をして訓練をして、ようやく使えるようになるわけです。その意味ではもう10年前から第5世代の戦闘機が中国の空軍の主力になるというのは時間の問題だったんですよ。

高嶋)第5世代っていうのは最新式の?

広がる中国と日本の国防費の差

宮家)最新式のもの。ですからその意味では5年、6年も前から例えば2020年になったなら相当程度の実力を持つだろうと言われていたのが、そうなっているだけです。じゃあその間に日本が何をやっていたかというと、ずっと防衛費を下げてきたのです。

高嶋)かつてはさすが経済の日本で、交際費と防衛費がとんとんなときもありました。

宮家)さすがにこのギャップが大きくなったので、安倍政権になって過去5年は少しずつ増やしたけど、中国は10%で増やしてたんですよ。

高嶋)日本も5兆円超えてるぐらいですよね。

宮家)だけどやっと5兆円超えたくらいですよ。

兵器を持つことの意味

高嶋)ということはね、昔の映像なんか見ても戦争前はこういう風にして世界の首脳が普通に喋り合っていたのかみたいな。それがあるときから戦争というのがあったわけですよね。そうするといま、中国だってアメリカだって日本だってみんな平和に話してるじゃないですか。ロシア除いて。これは一朝、事があればということは常に意識しているというとですね。

宮家)相手が何するかわからないし、外交においては力の背景があればそれだけ発言力が高まる。ですからその意味では絶対に必要なのだけど、それを悪用さえしなければ平和に寄与できるんですけどね。中国は別の意味で勢力を拡大するためにやってるのだと私は思います。

高嶋)そうするといわゆる軍事、ミリタリーバランスなんかを考える専門家の人っていうのはかなり危機意識を持ってやってるのですか? 対中国。

宮家)はい。この後また10年、パイプラインの中に入っている新しい武器が次々と出て来ますからね。

高嶋)パイプラインの中というと?

宮家)さっきも言ったように10年以上かけて兵器をつくっているわけですから、10年前に投資したものがいま出て来るわけです。

高嶋)そうか、さっきのレンジでいうと。

宮家)いまもやっているから10年後も出て来るわけです。これが怖いです。
日本も何とか追いつかなくてはいけないのだけど、差は開くばかりです。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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