日本を模範に失敗を回避する~中国のもう一つの顔とは?
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1/30(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
日米の貿易摩擦から事前に手を打ち米中の貿易摩擦を軽減
6:31~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター富坂聰(ジャーナリスト・拓殖大学教授)
川崎重工業がNY地下鉄受注成功~インドの高速鉄道も日本の新幹線を採用
川崎重工業は今月、アメリカのニューヨークの地下鉄車両535両を約1,581億円で受注する見通しになったと発表した。昨年9月にもインドの高速鉄道に日本の新幹線が採用されるなど、海外の企業を退け日本の工業技術が世界で採用されているが、中国通の富坂聰氏は中国が日本の交渉術や過去の貿易・経済などの失敗から学んでいると分析する。
高嶋)先週「川崎重工業がニューヨークの地下鉄を受注成功」といき記事が載りました。やはり日本人だから日本の企業が海外で受注を成功させると嬉しいですね。
富坂)嬉しいですよね。
高嶋)富坂さんは中国通ですが、聞くところによると、インドで日本の新幹線が採用になりました。あれは去年の9月で、話はずっと前からありました。中国とも競っていたわけですが、中国がこのインドでの新幹線方式採用になったことに対して分析が進んでいるという。これはどんな分析なのですか?
富坂)当初は「日本が必死になった」とか「日本は採算が取れない」とか悪口が多かったのですが、その中で少し落ち着いて来たときに日本の条件の提示の仕方が非常に上手かったとか、これは見習わなければいけないなという論調にどんどん変わって来たわけです。いろんなアフターサービスなんかも含めた長期的なものを約束したことで上手く取れたのだと。
高嶋)日本はただ新幹線を売るだけではなくて、その後のフォローも含めてやったと。運転技術から保守点検の内容とかを全部総合的にということですか。
富坂)実際のところ新幹線は走らせているソフトの部分がすごく大きいのですよね。そういうことも含めてだと思うのですけども、それを見て中国のメディアは「日本はこんなだから勝った」じゃないということでけっこう褒めたというのですよね。
日本から学び失敗を最小限にしている中国
高嶋)中国も随分冷静じゃないですか。
富坂)そうですね。実はこういう視点で言うと、2014年の6月頃だと思いますけど、自分たちの経済が悪かったときに、夕張の視察に来ているのですよ。日本の過去のバブル経済の処理などについてもかなり来てやりましたし、日米の貿易摩擦も各担当者に長く聞き取りをやって帰りました。
実は米中の貿易摩擦は日米に比べるととても小さいのですよ。これは事前に手を打ったのですよね。中国はよく勉強しますよ。高嶋)日本は先を行っていますから、中国が迎えたいろんなトラブルとか困った出来事というのは日本を模範とする事例があるということですね。
富坂)そうなのです。だから中国はそういうイメージではおそらく無いと思うのですが、一方でものすごい反日と言っていても日本の良いところはちゃんと学ぶというところをやる。ある意味とても使い分ける人たちなのです。
高嶋)ということは中国も、米中貿易摩擦も当然だけど、いわゆるバブル崩壊や自治体の崩壊というようないろんなことまで想定しているのですかね?
富坂)想定していたのです。そして最小限に抑える為の方法をそういうところから学ぶということですね。よく勉強しているなと思います。
見ていると「インドはどうせ中国が気に入らないから、日本やアメリカと仲良くしたいからこういうことをやるんだ」という言論ももちろんあります。そちらの方が日本で紹介されることが多くありますが、一方では冷静に分析して学ばなければいけないと日本を見ている部分もあります。高嶋)13億人もいればものすごく冷静ではるかに頭の良い人がいるだろうしね。失敗を学ぶというのは、これはやはり“失敗は成功の基”ですから、その辺は心の広い中国の指導者も多いということなのですね。
富坂)両面ありますが、どちらを見るかということによって中国の姿というのは大きく変わってきます。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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