中国が進めるAIの兵器導入~多岐にわたる用途と脅威

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3月8日(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①

AIで変わる戦闘の戦術
6:30~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター山本秀也(産経新聞論説委員)

国防費が増加の中国が注力するAI

中国の国防予算が前年比8.1%増で18兆4,000億円にも上る。その中国が特に力を入れているのはAIの機能の兵器への導入だという。このAI技術が兵器に導入されることから生じる問題と戦闘の変化とはどのようなものなのだろうか。

高嶋)中国の国防予算が前年比8.1%増で18兆4,000億円ということです。AIを使う兵器が非常に進化してそうですが、中国も力を入れているのですか?

山本)元々中国の軍隊は人海戦術が基本的な考え方でした。

高橋)人民はいくらでもいますからね。

中国の軍隊イメージの変化とAIの兵器導入

山本)湧いてくるように兵隊が出て来るというのが中国の軍隊のイメージでしたが、それが多分変わって来るだろうなというところですね。勿論、習近平になって30万人減らすと言ったのが今回できたという宣言がありましたが、まだ多いことは多い。
その一方で先端的な研究もやっているのが、このAI兵器の部分ですね。AI制御のドローンが関心の対象ですね。119機の小型機なので、これをドローンと言って良いのかわかりませんが、これを一斉に飛ばして綺麗に編隊コントロールするという技術の検証をやっています。或いはAI制御の水中ドローン。機雷のようなものに強力な爆弾をつけて相手の軍港の海底に沈めてしまって、そのスイッチを押すのが人かAIかっていうのはまた違うわけですけど、軍艦の進隻状況をみてここと思ったタイミングで爆発させてしまう。そういうことも視野に入れて開発しています。最終的には核というものを想定するのでしょう。

高嶋)共通しているのは人の命を守るはずのAIが、勝手に行って悪いのを見つけ出して、勝手に攻撃するというなことですね。

AIの判断力と倫理問題

山本)いま世界の研究の分野でそこがひとつ倫理的にハードルになってるわけです。いろいろなコードセンサーで敵が侵入してきた、民間人じゃなくて明らかに武器を持っている相手を判断するというものは、韓国の非武装地帯なんかでもこういうシステムはあるわけですが、最終的に判断して攻撃コマンドを出すのは後方にいる担当の軍人です。それから遠隔操作でイラクを攻撃しているアメリカのドローン兵器。これも見てこれは間違いなく武装勢力がいるということで攻撃するのですが、このまま行くとAIが勝手に判断をして絶妙な攻撃のタイミングがどこかというのを判断してしまう。ここら辺、倫理的な壁がどうなのかということが問われていますが、中国はそこら辺全部ひっくるめて研究をやっていますね。

高嶋)無人機でアメリカの国内の秘密の基地からイランとかイラクの上空を映像を見ながら操縦して、爆弾を落とすっていうのをアメリカの国内でやっている。

山本)秘密基地でもなくてフロリダで公然とやっています。

高嶋)それでやって落っことして、時計見て12時になると「飯食いに行こうか」と。あれはびっくりしましたね。

AIのさらなる使用用途と導入済みの技術

山本)あれはやっている人にも心理的に負担になって、心の変調をきたす人がいるというのも聞いていますが、それをAIがやってしまおうという時代が目の前にぶら下がっているわけです。とにかく幅広くやっていますし、もっと怖いのはハッキングの技術をAIを使ったものが既に導入されているという情報。これなんていかにもAIは得意ですよね、24時間働き続けてシステムの穴を見つける。それから国内の治安対策。通りを取ってる防犯カメラ実は多焦点カメラが付いていて、通ってる人間の顔の識別を瞬時にやってしまう。こういうこともこれは既にやってますから。

高嶋)顔認証で、それで犯人なんかすぐわかるという。

山本)本当の犯罪者ならともかく、考え方が違う人間も捕まえてしまうというのもここでやるわけですから

高嶋)なんか恐ろしい要素を持っていることは事実ですね。

山本)そうなのですね。ですがAI研究は外せませんからね。

高嶋)中国は、これは世界的に見るとかなり進んでいると判断して良いのですか?

山本)先端分野なので、アメリカとの差が非常に少ないところだと思っています。集中的に研究やっています。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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