仮想通貨~マネックスグループのコインチェック買収は危ない橋?

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4月4日 FM93AM1242 ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!⑥

仮想通貨、これからが正念場
7:47~ ココだけニュース スクープUP!:コメンテーター飯田泰之(経済学者・明治大学准教授)

マネックス グループ 株式会社

マネックスグループ株式会社HPより

マネックスグループがコインチェックの買収を検討

インターネット証券大手マネックスグループが昨日、仮想通貨の流出事件を起こした仮想通貨交換業者コインチェックの買収を検討していると発表した。早ければ今週中にも買収の可能性があり、買収額は数十億円とのこと。

飯田泰)規模にしては安いという感想の方が多いのではないでしょうか。一方、「よくこんな危ない橋渡るなあ」「火中の栗を拾った」といった感想を漏れ聞こえます。基礎的な話をします。このコインチェックのような業者は当初「仮想通貨の取引所」という紹介をされていました。これは全く不正確な言葉遣いです。取引所というと公的なイメージじゃないですか。

飯田)そうですね。

コインチェックは「取引所」ではなく「取次業者」

飯田泰)全然違うんですよね。

飯田)商品取引所とかね、証券取引所とかとは違うと。

飯田泰)こういった仮想通貨の売買をするときの「取次・仲介業者」なんです。例えるならば、株の売買における証券会社だと思えばいいでしょう。投資したいなと思ったら●●証券さんに行って口座を開いて、そこを経由して××株を買うわけですよね。それと同じです。ですので取次・仲介業者。このような業者自体も徐々に整理されてきている。
よく「仮想通貨危ない」みたいなイメージをお持ちの方がいるかもしれませんが、これまで起きてきた多くの不祥事は、仮想通貨が危なかったのではなくて「取引所」と当時呼ばれていた、いわゆる仲介業者の問題が中心です。
そのなかでも今後訴訟リスクがある企業をマネックスという――ネットでの証券会社としては最古参と言ってもいい企業が買収する。おお、けっこうチャレンジングだなと。もちろんこれによってこういった仮想通貨の取次業のノウハウを自分の中に入れてしまいたいというのがあるのですが。

仮想通貨自体は安全性のたかいもの、見直すべきは取次業者

飯田)一からやるよりもその方が楽だってことですか?

飯田泰)時間は大分短縮できるでしょうね。報道では「時間を買った」という表現を使っていたりしますね。

飯田)そうですね、産経あたりが報じています。

飯田泰)この仮想通貨、一時期は「新しい通貨になるか」と言われていましたが、ここ1年ぐらいの投機的な動きを見ると、新しい通貨というよりは、新しい「博打」の一種、どちらかというとそういう賭け事の対象に近い性格を持ってしまっている。仮想通貨を将来本当に決済の手段にするためには、このような状況は望ましくありません。現時点では「御免博打」というか、公的に認められた賭博みたいになってしまいかねません。
「便利で早い、そして安全」な、仮想通貨本体の仕組みの有用性は高いのです。円とかドルといった一般通貨があって、それとは別の、もう1つの通貨という形になるのか、あるいは流行りのギャンブルで終わってしまうのか…。

飯田)ここから先が正念場ですか。

飯田泰)そうですね。

 

 

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