卓球選手がサーブのとき、高くトスを上げるのはなぜか
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5月22日放送 ゲスト:元卓球選手・ロンドン五輪銀メダリスト 平野早矢香 第2回
「卓球の鬼」と呼ばれ、2012年ロンドンオリンピックでは団体戦で日本初のメダルを獲得。日本の女子卓球界をけん引してきたレジェンド・アスリート! 現在はスポーツキャスターとして活躍。
黒木)卓球を観ていると、サーブを打つときのトス。あれがものすごく高いですね。
平野)高くトスをする人は、本当に天井スレスレまでトスする人もいます。
黒木)でも、素人から見ると全員高く感じますけど。
平野)ルール的には、最低16センチはトスをしなければいけません。ですけど、それ以上なら天井に当たらなければルール的に問題はないです。でも、高くトスすればするほど、コントロールが難しくなります。その分、回転というか、落下するときの力も利用できます。
黒木)それで高くなるんですね。素人の素朴な質問ですみません(笑)
平野)いえいえ。あとは、もちろん高くトスをすれば、その分レシーバー側がタイミングを取ることも難しくなります。時間を合わせるのが難しくなるのも、相手からするとやりにくい部分なので。
ただ、高くトスすればするほど、サーブをする側もやっぱりコントロールや、打つタイミングを合わせるのが難しい。それはやはり得意な選手と不得意な選手がいます。私はどちらかというと低めでした。
黒木)安定のなかから始めるやり方ですね。
平野)そうですね。比較的安定思考だったので、大きな勝負をするよりも、しっかり安定したコントロールをして、1つずつ正確にしていきたいタイプだったので……けっこう卓球も性格が出ると思います。
平野早矢香/元卓球選手 ロンドン五輪・銀メダリスト
1985年、栃木県出身。33歳。
両親の影響で5歳から卓球をはじめ、高校時代に全日本卓球選手権・ジュニアで初優勝。
高校卒業後はミキハウスに入社。18歳で全日本卓球選手権・初制覇。通算5度の日本一に。
日本の女子卓球をけん引する絶対的女王として活躍する。
2008年・北京五輪に出場。個人シングルスは3回戦敗退。団体戦では4位。
2009年からは中国の卓球リーグにも参戦。
2012年・ロンドン五輪に出場。福原愛・石川佳純とともに団体戦に出場し、銀メダルを獲得。日本卓球界初のメダルをもたらした。
2014年に行われた世界選手権団体戦でも日本女子として31年ぶりの銀メダル獲得。
2016年4月に現役引退を表明。
現在はミキハウス・スポーツクラブアドバイザー、スポーツキャスター・解説者として活躍。全国各地で講演や卓球講習なども実施。
(2018年5月22日放送分より)
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