米朝会談において拉致問題の重要度はどのくらいか

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6/4 FM93 AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!②

米朝会談~ポンペオ国務長官が北に拉致問題解決呼びかけ
7:10~お早う! ニュースネットワーク その1:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)

ポンペオ 米 国務長官 金英哲 記者 会見

2018年5月31日、ニューヨークで金英哲朝鮮労働党副委員長と会談後、記者会見するポンペオ米国務長官(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

非核化のプロセスにはテロ行為の清算として拉致問題が含まれる

今月12日に開催決定した米朝首脳会談まであと8日。アメリカのポンペオ国務長官が北朝鮮で、金正恩朝鮮労働党委員長と会談した際、日本人拉致問題解決を呼びかけていたことが明らかになった。金正恩委員長は、「そのことはよく分かっている」と答えたということである。

飯田)週末にかけては金正恩氏の側近がホワイトハウスへ行き、親書を手渡したそうです。日本には拉致問題がありますからね。

須田)アメリカ側はよく「リビア方式」と口にしますよね。リビア非核化へ向け、アメリカとイギリスが中心となって進めていた。実はリビアに対する非核化のプロセスには、過去のテロ行為に対する清算が含まれていました。では、「リビアのテロ行為」とは何かというと、パンアメリカン航空機の爆破事件を引き起こしていたのです。これに対して、協議で賠償金の支払いが行われました。テロ行為の過去の清算、あるいは非核化プロセスを経て、6カ月後に、制裁解除されていく流れです。その意味では、北朝鮮のテロ行為に、拉致問題が含まれているのですね。単純に核ミサイル問題を解消するだけでなく、テロの問題も含まれてくるのです。国際社会への復帰の意味合いも含んできますからね。だからアメリカとしても、そこは指摘、主張せざるを得ない、すべき問題だと、強く認識しているのだと思います。

ジョン ボルトン

ジョン・ボルトン - Wikipediaより

最終的なゴールは北朝鮮と米韓日の国交正常化

飯田)リビア方式はポンペオさんよりも、ボルトン補佐官が言っていますが、それには「テロ行為の清算もパッケージに」という意味合いが含まれている可能性がある?

須田)そうですね。今回、核ミサイル問題解決以外に、最終的には停戦協定を、終戦に持って行き、平和協定に持って行く。その先にある最終的なゴールは、国交正常化なのです。それは米朝間だけでなく、「北朝鮮と韓国」、「北朝鮮と日本」の、3カ国の国交正常化も含まれています。
すると、この3カ国の問題をずっと並行して進めていくとすると、日本としては「拉致問題が解決してないのに、国交正常はないだろう!」というスタンスですから。その問題を解決すること抜きに、経済資源や戦後賠償に応じることができないのが、一貫した姿勢ですから。そうすると、アメリカとしても「自分たちだけ決着しても問題解決にならない」と認識を持っていますからね。ですから、ポンペオさんからこうした主張、指摘が出てくるのも、当然です。

ドナルド トランプ

ドナルド・トランプ - Wikipediaより

日本は重要なカードを持っており、決して蚊帳の外にはなっていない

飯田)金英哲(キム・ヨンチョル)氏との会談後の記者団の質問にトランプ大統領は答えていましたが、お金に関しては、「韓国や日本が出すだろう。中国も喜んで出すだろう」みたいなことを言っていました。それは、「お金を出す」というところまで頭のなかにあるなら、「拉致問題も当然解決しなきゃな」もあるということですか?

須田)そうですね。そして、意外かもしれませんが、アメリカとしては北朝鮮に対して経済支援や協力するのは、政府ベースとしては、1銭も払うつもりはありません。「金を出すのも韓国と日本だろ」という認識が強くある。それはアメリカの無理難題ではなく、むしろ日本としてはそこに関与せざるを得ない状況。なら、バーターというか、「北朝鮮はやるべきことをやらなければ、日本としてはビタ1文出せません」ということでしょう。

飯田)日本としては、順番として、まず北朝鮮側から行動がない限りはダメ、と。まあ当然ですね。

須田)その意味でも、日本は極めて重要なカードを持っている。蚊帳の外云々は、まったくナンセンスな話だと思います。

ジェームズ マティス

ジェームズ・マティス - Wikipediaより

一度椅子を蹴るのはトランプ流の交渉術

飯田)非核化についてです。マティス国防長官は「平坦な道ではない」と。「10年くらいかかる」と見立てる人もいますね。

須田)むしろ北朝鮮としては、そこはできるだけ引き延ばし、その間に段階的な経済協力や経済支援などを引き出していくのが北朝鮮の基本的戦略なのです。
ただ、話は少し変わりますが、トランプさんの交渉術を大統領就任以前も含めて見ていくと、「トランプさん流のやり方で来たな」と。つまり、相手を信頼したにこやかなほほえみ外交で、当初は全幅の信頼を置いていく。途中で相手が自分の期待したことをやらなければ、「騙された!」と激怒して交渉テーブルを蹴立てるやり方。そして、相手にブラフをかける。そこへ向けてのアクションだと思います。信用したフリをしている。

飯田)1回イスを蹴立てて、「またやるかもしれない」と相手に思わせると。

須田)2回目も十分、あるかもしれないですよ。それはトランプさんのやり方なのです。

飯田)12日というのも出ましたが、これも当日までは分からない?

須田)当日、おそらくハグはするでしょう。そして、「俺とおまえは非常に信頼関係を結べた!」としておいて、その後の交渉で「アイツ裏切って、嘘つきやがった!」と。

飯田)1回会談した後でも、ひっくり返す可能性が?

須田)逆に、会談したからこそ、トランプさんの怒り度は深くなり、本気度合いが大きくなっていくのではないかな?

飯田)交渉相手としては非常にタフですね。

須田)イヤな相手だと思いますよ。いつでもちゃぶ台返しするタイプですからね(笑)。

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