ボルトン大統領補佐官の訪露は中国へ向けての戦略か

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「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月22日放送)に外交評論家の宮家邦彦が出演。アメリカの大統領補佐官であるボルトン氏が来週ロシアを訪問することについて、現在のアメリカとロシア、また中国との関係をもとに解説した。

ジョン ボルトン

ジョン・ボルトン - Wikipediaより

米露首脳会談を調整か、アメリカの大統領補佐官が来週ロシアを訪問へ

アメリカのボルトン大統領補佐官が来週ロシアを訪問し、トランプ大統領とプーチン大統領との首脳会議の可能性について協議することになった。これはホワイトハウスのNSC(国家安全保障会議)が21日Twitterで明らかにしたもので、ボルトン大統領補佐官は今月25日から27日にかけてイギリスとイタリア、ロシアを訪問する。

飯田)速報で入ってきましたが、会談の日程も来月11日と12日のNATO首脳会議に先立ってやるのではないか、ということまで出てきているそうですね。この動き、G7にロシアを復帰させたらどうかということをトランプ大統領は言ってはいましたけれども。

宮家)これは口だけですよね。だってクリミアに入って行った奴を、どうやってG7に入れるんだという話ですよね。基本的にアメリカにとっていままではロシアが1番の敵だったわけですよね。
他方、グローバルに見ると中国の台頭の方がアジア、太平洋国家としてのアメリカの利益という観点から言ったらロシアより遥かに重要です。戦略的なレベルではロシアから中国へシフトする、そして欧州からアジアへシフトする。これが大きな流れだと思います。ところがトランプ大統領は個人的にはロシアゲートがあって、選挙中にもいろいろあったという話が流れていますから、それを考えると今更ロシアと関係改善なんていう状況じゃないわけです。本来、米露関係が改善をしていって、ロシアが聞く耳を持つ状態になった上でアジアや太平洋に関心を持ってもらうというのは日本にとっても利益だし、アメリカにとっても利益だと思うので、流れとしては間違いではないのですよ。

飯田)ロシアはクリミアに進行したので、その前からではあるけれどもG7からはじき出された。これはアメリカとしても、アメリカの面子が立つようにロシアに詫びを入れさせるじゃないですけれど、そのように促すというところですか?

宮家)いやいや、詫びなんて入れないですよ。そういう国じゃない。

飯田)落としどころが難しい話ですね。

習近平 プーチン

2015年、中国国家主席の習近平(左)と(ウラジーミル・プーチン - Wikipediaより)

中国との対立が深まり、ロシアに近づくアメリカ

宮家)戦略的にはいまのタイミングかなという気はしますけれども、しかし何も話さないというのは決していい状態ではないですから。シリアの問題もありますし、経済制裁の問題もあって、そして北朝鮮の問題もある。グローバルに見て、米露が話をしないというのは不自然だと思います。

飯田)アメリカと中国というのが貿易だけじゃなく、ガチンコになってきている。この状況だからこそ、ロシアと近づかないとしょうがないという風になってきたわけですか?

宮家)国家間の基本戦略としては、敵は1つに絞る。中国が敵だと言っているわけではないですけれども、集中すべきはまず1つでしょと。中国とロシアを同時にやるのは難しいので、ロシアとの関係を調整した上で中国に集中するというのが、本来あるべき姿だと思うのですよ。だけどそれをやるにはあまりにも相手が強かで、プーチンさんは相当な玉ですから、一筋縄ではいかないですよ。だからこそトランプさんは真面目にロシアとの関係を改善して欲しいなと思いますけれども。

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