拉致問題~焦点は金正恩委員長が新しい一歩を踏み出すかどうか

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月26日放送)にジャーナリストの有本香が出演。北朝鮮国営メディアが報じた内容について、日本国内で報じられるマスメディアの偏った報道とこれからの北朝鮮の動向について語った。

 

北朝鮮国営メディアのプロパガンダに乗ってはいけない

北朝鮮国営メディアは昨日、日本政府が敵対行為をやめない限り、北朝鮮は日本を無視し続けるだろうと伝えた。北朝鮮は中国や韓国、アメリカとの首脳会談を相次いで開催している一方、拉致問題の解決を目指す日本とは首脳会談の日程が決まっていない。

飯田)その部分を見てね、バスに乗り遅れているだとか蚊帳の外だとかいう向きも国内にはあるわけですが。北はしかし日本に対してここのところ毎日言っていますよね。

有本)でも私は、北朝鮮の国営メディア、要するにあの国のプロパガンダ機関ですよ。これの言うことと、金正恩委員長の本音は必ずしも一致しているわけではないです。国内外に対してそういうことを言わなければならない。そういう状況で言っていたり、あるいは日本に揺さぶりをかけるためにこういうことを言っているということは明らかなわけでしょう。
一番いけないのは、北朝鮮のプロパガンダ機関の言うことの尻馬に日本側が乗ること。ですが、なぜか尻馬に乗りたい人が多いんだね。

北朝鮮の本音は「何も譲らないで資金だけを得る」こと

飯田)これは北朝鮮側からみたらチョロイもんだよって思われているかもしれない。

有本)思いっきり組しやすいですよね。だから基本的なことをどうしてここまで踏み外すんだろうと思うんですよ。ああ、言うとるなあ、という感じで冷笑ぎみに見るならまだしも、さらにステレオ拡大して伝えているでしょう、日本国内に。さらに、大体専門家って称する方々も、まともに北朝鮮をわかっている方々は言いますよ。別に北朝鮮のメディアがこう言っているからといって間に受ける必要は無いと。ただ、北としては日本にそうやって揺さぶりをかけて、もちろん拉致問題も含めて自分たちは一歩も譲らないまま日本や韓国から資金だけ得たい、というのが本音に決まっているじゃないですか。そんなこと今更議論するまでもないのに、「一体北朝鮮の本音はどこにあるのでしょうか」って、考える必用もないでしょうと。
もう1つ問題なのが、私と飯田さんがシンガポールに行った時、あの時会談が行われて、その後にトランプさんが記者会見を開きましたよね。あそこでは例によってトランプ大統領独特の一種のリップサービスもあった。それから実際に合意をした内容というのを、あそこに全て文書化しているわけではないから、本当は何を話したんですかってところまでは言えないことたくさんあるなっていう雰囲気あったでしょ。それに煙幕をかけるための言い回しというのがあったなと私は見ていたんだけども。その中でトランプさんが会見でリップサービス気味に言ったことと、実際に文書化されている合意事項、さらに、文書にも会見にも出てこなかった、本当に席上で語られたことが関係者から漏れてくる。この3つをきちんと分けて本来メディアは伝えなければいけないのに何故かごちゃごちゃにしてしまっている。しかも、一番軽微なリッピサービスレベルのことをものすごく拡大して伝えているんですね。例えば在韓米軍撤退してもいいと言ったと。いやそうとまで言ってないだろうあのニュアンスはと。

飯田)まあ将来的にとか、検討だとか。

日本から資金援助を得るには拉致問題を動かすしかないと金正恩委員長は理解している

有本)大統領選の頃から言っていたことだったので、一応自己宣伝的なところはあるわけじゃないですか。だからそれはただちに防衛筋から否定されてますよね。なんでそういうことを大きく大きくつまり日本側に不利になるような話を、あえて拡散するような役割を日本のマスメディアが果たすのかというよくわからない。それが1つ。
それからここではっきり言っておかなければならないのが、米朝会談の席上で、トランプ大統領は複数回、金正恩委員長に「日本から何らかの形で資金を引き出そうと思うならば、やはり拉致問題を動かさないとどうにもならない」「安倍晋三という総理大臣にとってみれば、これは一番最も大事な問題なんだ」ということを言っています。それに対して、北朝鮮国営メディアが言っているような「拉致問題はすでに解決ずみなんだ」というような決まり文句を金正恩委員長はその場では言わなかった。トランプさんの、どうなんだという問いかけに対して、「日朝首脳会談をやりたい」というのが答えですよ。
ですから今後、例えば中国がどういう風に手綱を引っ張るかということで状況が変わってくるんですけど、要するにシンガポールまで出てきたわけじゃないですか、困って。そこで日米側が金正恩委員長を自分たちの陣営に引き込もうとしたと。そうであるならば、特に拉致問題に関して、本来日本国内で異論や何かがあるべきではないと思っています。この問題に関しては、言論の自由とかいうのは別にして、日本国民の声を一つにして、北朝鮮側に「返せ、全容をはっきりさせろ」と言うしかないわけです。それに対して全く違う動きを日本のメディアがしているということは疑問なんですけど、まず金正恩という人が新しい一歩を踏み出すかどうかということにかかってくるわけです。北朝鮮の中の特にそういう拉致問題の実行があった時代にいた守旧派といわれる人たち、この人たちとしてみれば全部蓋をしてしまいたいわけですよ。我々としては新しい指導者にやはりそこをこじ開けて欲しいというのがあるじゃないですか。であるならば、北朝鮮の守旧派勢力と日本のその人たちの古い友達である日本人の言っていることを止めていく。そうじゃないよねという論を日本の中で起こさなければいけないと思いますね。

飯田)あの国は最終的には最高責任者がどう決断するかですものね。

日米首脳が金正恩委員長に送ったメッセージ

有本)ですから日米の首脳は一生懸命北の若い指導者にメッセージを送っていますよね。新しい決断をして、新しいフロンティアへ一歩踏み出してくれということを言っていますよね。それにはいろいろな意味があって、シンガポールのように経済発展する国を目指すということもあるし、過去の負の部分というのを、あなたがさまざまな形でオープンにして始末していく。そうすることで北朝鮮が新しいステージに上がっていくということができますかということを言っているわけですよね。

飯田)その未来を見せて、ここが到達点になり得るぞと。そのためにあなたも努力しろよと。考えてみたら、去年の9月の国連総会で総理が北には豊富な労働力もあると、資源もあると、だからきちんと国際社会に復帰すれば、それ相応の果実はあるんだというニュアンスをあの時に言っていて、おやと思ったんですよ。ちょっとニュアンス変わったぞと。これも全体の流れからすると、あの時点からこの着地点含めて、アメリカとある程度やっていたのかなあと。

有本)飯田さんはよくご存知ですが、もともと日本と朝鮮半島というのは関係が深いわけですよ。ですからそういうことを見ると、朝鮮半島というのは本来北のほうが有利なんですよね。資源の面でも。そして今労働力の話が出ましたが、確かに安倍総理があの時労働力に言及しましたが、労働力を外に出していたわけでしょう。世界中で労働者を働かせて150億くらいを本国に送金させていたわけじゃないですか。それくらいよく働く人たちがいるわけですよ。本来だったらその使い方を間違わなければ、国は発展するでしょということですよね。過去の国家犯罪も綺麗にしていきましょうということを私たちは言わなければいけないのに、守旧派のことばかり言うと。これは問題ですよね。

 

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