党首討論~問題点を「7つ」も列挙してしまった立憲・枝野代表の失敗
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「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月28日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。昨日行われた党首討論における立憲民主党・枝野代表の発言について解説した。
安倍総理~党首討論に「歴史的使命終わった」
いまの国会で2回目となる党首討論が昨日、行われた。立憲民主党の枝野代表は、持ち時間の多くを使い森友学園や加計学園をめぐる問題を追求。これに対し、安倍総理は「枝野代表の質問というより演説で、党首討論の歴史的使命は終わってしまったと思った」と批判している。
飯田)今国会2回目。前回の党首討論後に枝野さんは記者団の質問に答え「歴史的使命は終わったのでは」と発言していて、それを引用した総理のコメントでした。ご覧になって、いかがですか?
安倍政権の問題点を「7つ」も列挙してしまった枝野代表
鈴木)党首討論というのは、表向きは「この国をどうするべきか」というような重要政策も含めて、党首同士が議論するということです。これをやらなければいけないですが、一方でいわゆる党首力をアピールして、それを国民が「この党首はいいな」とか、「ここは足りないな」とか感じ取るわけです。そういうパフォーマンスとは言わないけれど、アピールの場ではあります。
そこで言うと、僕は枝野さんが昨日、大失敗しているのは、冒頭で安倍政権の問題点を7つ列挙したでしょう。「7つ」と聞いた瞬間、聞く気がなくなりませんか?
飯田)「7つもあるの?」と。
鈴木)テレビやラジオの世界もそうですが、対話にはパッと引き付けるキャッチーが必要ですよね。チョコチョコと話していて、いきなり「安倍さんどうですか」といきなりフってみる。そうすると、安倍さんがオドオドして答えられないとか、そういうキャッチーなやりとりがありますよね。
法廷ではないのだから、最初に「7つ」とした瞬間に、僕は言葉のセレクトも含めて失敗だったと思います。この時点で、逆に安倍さんは「歴史的使命は終わった」と皮肉を言い返しましたが、これが効いています。
昨日の党首同士のやりとりの印象は、枝野さんが失敗し、安倍さんがピリッと皮肉を言って締めた。2人の対決のみについては、そういう印象を持ちました。聞いてみれば「7つ」はしっかりしたことを言っているけれど、それだけではないのです。
飯田)そこがあまり残らなかったということですね。
もっと戦略的な野党協力が必要
飯田)昨日が2回目ということですが、前回からあまり間を空けずに党首討論をやりました。これは、準備としては野党側も「え、党首討論やるの!?」という感じだったのでしょうか?
鈴木)野党の役者を見れば分かりますが、前回出てこなかった人が2人出ています。岡田さんと大塚さんです。そういう意味では、野党内でそれぞれの党首がそれなりにアピールする場を求めたのだと思います。だけど、そのような気配りもいいけど、野党は前も言ったけど、「全員が譲り合って1人がたくさんの時間で」というくらいの野党協力ができないのかなとずっと思っています。こういう風にバラバラに、1人5、6分なのは、果たして効果的なのかと疑問を感じますね。
党首討論は絶対になくしてはダメだと思います。だけど、もう少し戦略的に野党がどう使うか議論した方がいいのかな、というのが印象ですね。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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