【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第437回】
さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。
今回は、大ヒット公開中の『アメリカン・アサシン』を掘り起こします。
ビンス・フリンの全米ベストセラー小説を初実写映画化!
バカンス中に無差別テロ事件に逢い、恋人をテロリストに殺されてしまったアメリカ人青年ミッチ・ラップ。彼は愛する人を失った凄まじい怒りと悲しみに駆り立てられ、テロリストへの復讐を決意する。独学でのアラビア語習得や、格闘技や銃撃の鍛錬を積みながら、恋人を亡き者にしたテロの首謀者アル・マンスールを自らの手で葬るチャンスを狙っていた。
そんなミッチの潜在能力の高さに目をつけたのが、CIAの対テロ極秘スパイ・チーム。CIAにスカウトされてしまったミッチは、元ネイビー・シールズの鬼教官ハーリーの元で激しい特訓を積み、テロの最前線で活躍できるまでに成長する。
やがてロシアから流出したプルトニウムを使って核兵器製造を目論むテロリストの陰謀を阻止するため、ヨーロッパでのミッションに身を投じることに。だが、正体不明で神出鬼没のテロリスト“ゴースト”に翻弄され、自らの真価を試される最大の試練がミッチの前に立ちはだかる...。
ヴィンス・フリンの全米ベストセラー小説「ミッチ・ラップ」シリーズを初めて実写映画化した『アメリカン・アサシン』。トム・クランシー原作の“ジャック・ライアン”シリーズやロバート・ラドラム原作の“ジェイソン・ボーン”シリーズなどの系譜を受け継ぐ、新たなスパイ・アクションの快作として映画ファンの注目を集めています。
世界中の多くの愛読者が待ち望んでいた“ミッチ・ラップ”シリーズで主演を務めるのは、ディラン・オブライエン。『メイズ・ランナー』シリーズの主役に抜擢され、一躍ハリウッドの若手有望株として脚光を浴びた彼ですが、良い意味でも悪い意味でも“若さ”が目立つ青年が現実に苦悶しながらも成長していく姿を、荒々しくも華やかに演じています。
一方、ミッチにスパイとしてのすべてを叩き込む鬼教官ハーリー役には、マイケル・キートン。年齢を感じさせないキレッキレのアクションは感涙もの。ミッチとハーリー、命がけのミッションを遂行するうちに芽生える“師弟の絆”にも注目ですよ。
さらに本作を語るに外せない存在が、ゴースト役のテイラー・キッチュ。不気味なオーラを醸し出し、否応なしに作品世界を盛り上げます。
世界を股にかけたスパイの活動ぶりと心理描写を真に迫るタッチで描いた原作小説を映像化するために、メガホンを取ったマイケル・クエスタ監督がこだわったのは、徹底的なリアル表現。実写撮影を多用したアクション・シーンは、銃撃から格闘、カーチャイスにいたるまで、どこまでも骨太で迫力たっぷり。
全編を貫く疾走感と臨場感が、“アクション映画通”のハートをも射抜きます!
アメリカン・アサシン
大ヒット公開中
監督:マイケル・クエスタ
原作:ヴィンス・フリン「American Assassin」
出演:ディラン・オブライエン、マイケル・キートン、テイラー・キッチュ、サナ・レイサン、デヴィッド・スーシェ ほか
©2018 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.
公式サイト http://american-assassin.jp/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/