メロンの歴史4 ついに完成『夕張メロン』
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北海道夕張市で生産されるメロンに『夕張メロン』があります。
果肉はオレンジ色で柔らかくて、香りが良いのが特徴です。
『夕張メロン』の名前で広く知られていますが、実は正式な名前は『夕張キング』です。
夕張は明治時代から“炭鉱の町”として栄えましたが、農業の面から見ると、土質の問題もあって厳しい状況でした。
そこで大正時代後半から、夕張の土地に合ったメロンの栽培に取り組むようになりましたが、1957年(昭和32年)に『スパイシー』という品種のメロンに出会いました。
ところが全く甘みがありません。
それでもとても良い香りがするので、品種改良して甘くすれば、十分に夕張の特産品になる! と考えました。
そして日本中、様々な産地にお願いして、種を譲り受けてそれを掛け合わせて、大変なご苦労の末、生まれたのが『夕張キング』です。
ところが『夕張メロン』として流通させていく前に、大きな問題が待ち受けていました。
それは“厳しい出荷規格”です。
当時、どこの産地にもなかった『甘さ』の基準を出荷規格に加えたことで、なかなかクリア出来ませんでした。
それでも農家の方々の必死の努力と、“最高のメロンを作る!”という思いから、甘さも品質も全て納得がいくメロンが完成しました。
そして少しでも最高の状態で、消費者の所に届けるために、1979年(昭和54年)には、当時はまだ例が無かった“産地直送”をスタートさせました。
こうした夕張の農家の方々のご苦労の結果、『夕張メロン』の美味しさが、全国的に知られるようになりました。
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