群馬県の防災ヘリ墜落事故~重なる日航機123便の惨劇
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ニッポン放送「飯田浩司のOK!Çozy up!」(8月13日放送)にジャーナリストの末延吉正が出演。10日に起きた防災ヘリ「はるな」の墜落事故について解説した。
群馬県の防災ヘリ墜落、9人全員死亡
群馬県の防災ヘリコプターはるなが墜落し、搭乗者9人が全員死亡した事故で、ヘリは予定航路を外れて急旋回、ほぼ水平に飛行し、急斜面に衝突したとみられている。なんらかのトラブルが生じた可能性もあり、運輸安全委員会は機体が搭載していた全地球測位システムGPSのデータを解析し、詳しい状況を調べている。
飯田)10日午前に墜落した防災ヘリコプターのはるなですが、原因は視界が悪く接触をしたのでなはいかとされています。事故原因の解明までは時間がかかると思いますが。跡形もないないほどの衝撃で墜落をしている映像が出ています。
末延)基本的に原因は、天気、それから操縦ミス、それから機体の整備、これですよね。日本の場合、山があります。これは基本的リスクがあることは間違いない。僕が海外で特派員として回っていた頃、中南米とかアフリカは機体が古いんですよ。
飯田)確かにそうですね。
末延)何度か緊急着陸したことがあります。古いので機体に問題がある。
アメリカでは軍でパイロットやっていた人が民間に行くので操縦が上手いのですよ。
小麦畑の干ばつをリポートしたとき、カメラが真っすぐ被写体に行くように斜めにして、すーっと手で触れるくらいまで急降下してくれる。本当に上手い。ズームで寄るとカメラが揺れますから。
飯田)なるほど。
求められる自衛隊と民間のパイロットの交流
末延)パイロットがズームの代わりしてくれる。日本が下手だという意味ではないのですが、軍でトレーニングを受けたパイロットは上手いのだと、アメリカにいるときによく言われました。
飯田)機体の性能のギリギリのところまでというのを軍隊はやるわけですよね。
末延)いろいろなところで紛争や戦争の取材に行って、軍隊のヘリも随分乗りましたが、かなり危なっかしいことを普通にやりますよね。日本にも自衛隊があるわけですから、官民の交流を進めていくということも必要ではないでしょうか。
飯田)確かにね、一方でその自衛隊の募集や再就職支援の方に聞くと、なかなかその口が見つからなくて大変だという話を聞きますけどね。
末延)公務員の定年を延ばす話が出ていますが、自衛隊は定年が早いでしょ。ユニホーム着てトレーニングを積んだ人を生かすということは、大事なポイントなので是非急いで欲しいですね。
事故現場から思い起こされる日航機123便の事故
飯田)群馬で落ちたということで衝撃を受けました。群馬、長野の県境というと、日航123便の事故がありました。
末延)当時はニュースステーションを作る準備に入っていました。よく覚えていますが、中継車をどこに出していいのかわからない。とにかく見当で走らせました。
飯田)群馬、長野どっちだと。
末延)全くわからなかったです。その年の暮れに、ニュースステーションスペシャルという形でパイロットの未亡人の方の手記を頂いたり、スタジオに亡くなった方の靴を全部並べてたりして、後の取材をしました。あれは隔壁の修理ミスですよ。航空機の事故というのは一度起こると、大変なことなんだということを改めて思います。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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