非常食・宇宙食のヒントになった『糒(ほしいい)』
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日本での米の栽培は、今から2000年以上前の弥生時代に始まりました。その後、5世紀頃の古墳時代に、狩りや戦、農作業などの際『糒(ほしいい/ほしい)』と呼ばれる食べ物を持ち歩いていたそうです。
この『糒』とは、米を蒸してから天日干しにして乾燥させたもので、長期間の保存が可能でした。
頂くときは、水や湯に浸して柔らかくしたり、またはそのままの状態で食べていたそうです。これがお弁当の始まりと考えられるそうです。
この『糒』を進化させたものが、現在の非常食や宇宙食と言われています。
その後、おにぎり(握り飯)が作られるようになると、それを持ち歩くために、竹の皮や熊笹の葉などに包むようになりました。
これらは通気が良く、保存にとてもよく適していて、殺菌力も高いと考えられています。
さらに時代が進むと『破子(わりご)』と呼ばれる容器が登場します。
ヒノキの薄い白木を折って作ったもので、現在の『折り箱・折り』のようなものです。フタもあって、その日限りの使い捨てでした。
この『破子』が後に『メンツウ』や『メンパ』、『ワッパ』などと呼ばれる、ヒノキの曲物の容器へと変わっていきました。
16世紀後半の安土桃山時代には、漆塗りの弁当箱が登場しますが、それを使うことが出来たのは貴族や武将など、限られた人達でした。
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