世界初の超強力『永久磁石』は日本人が開発
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世界一強い磁石を開発したのは日本人
永久磁石の歴史
1917年に世界初の永久磁石『KS鋼』を開発
磁石の研究が進むにつれて、少しでも長い時間、磁石の力をキープしてくれる『永久磁石』が必要とされて来ました。
そんななか、1917年(大正6年)、物理学者の本多光太郎さんが、世界初の“永久磁石”、『KS鋼』を開発しました。
この『KS』とは、本多さんの研究費用などを支援された住友吉左衛門さんの頭文字です。
本多さんが開発された『KS鋼』は、それまでの強力な磁石の3倍もの磁力を持つ、当時の世界最強の永久磁石でした。
1933年には『KS鋼』の4倍の磁力を持つ磁石が登場
さらに1933年(昭和8年)には、最初の『KS鋼』の4倍近い磁力を持つ『新KS鋼』を発明されています。
1982年に生まれた『ネオジム磁石』
その後も永久磁石の開発が進んで、1982年(昭和57年)には佐川眞人(まさと)さん(現・大同特殊鋼顧問)が『ネオジム磁石』を発明しました。
計算では1gの『ネオジム磁石』で、約1㎏の鉄を持ち上げることができるそうで、まさに“世界最強の永久磁石”です。
この『ネオジム磁石』は、医療機器のMRIやコンピューターのHDD、ハイブリッド車のモーター、携帯電話やスマートフォンなど幅広い分野で使われています。
携帯電話やスマートフォンのなかにある、超小型のモーターが重りを回転させて、バイブレーターの振動を作っています。
こんなに小さいモーターが可能になったのも、『ネオジム磁石』のような小さくても超強力な磁石が作られたおかげです。
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