腕時計を製造・販売する「株式会社Knot」の代表取締役社長・遠藤弘満が、黒木瞳がパーソナリティの番組「あさナビ」（ニッポン放送）に出演。Knot（ノット）の腕時計の人気の理由を語った。

黒木）今週のゲストは国産の腕時計を製造、販売する株式会社Knotの代表取締役社長、遠藤弘満さんです。よろしくお願いします。
このKnotを立ち上げて5年、いまや大人気ということですが、その大人気の秘密、何だと思われますか？

遠藤）いちばんはカスタムオーダーだと思います。スマホ、携帯電話が出てから、腕時計を見る機会は少なくなって来ています。そこに私どもは腕時計を、時間を見る道具ではなく、リストファッションという新しい価値を提供しています。時間を見るだけだったら腕時計は要らないけれども、腕元のアクセサリー、ファッションとして、時計とベルトが別々にコーディネートできれば、ファッションとして楽しい。そこがいままでの腕時計には無かった1つの訴求の仕方でした。これが世のなかの人に評価していただけているのではないかと思っています。

黒木）スマホができて、時計をしなくなったけれど欲しいというときに、何十万も何百万円もする時計は敬遠しますよね。
そこにこういったファッション性もあって手軽に買える時計があると、みんな飛びつくのでしょうね。

遠藤）腕時計も大きなカテゴリーのなかではファッションになりますので、ファッションの部分から生産、販売まで自社でするSPAが始まりました。大手小売店さんも自社生産自社販売という形で、昔10万円していた洋服が企業努力によって、2万円3万円で買えるようになって来た。ファッションが全体的に安価になっていくなか、腕時計だけがどんどん値上がりするという、時代と逆行する部分がありました。
私どもの時計は、サイズが36ミリから40ミリまでの間がほとんどです。スイスのメーカーが有名ですが、欧米の方々の体のサイズに合わせた時計を作ると、どうしても45ミリや50ミリと、大きくなる。敢えて、世界の主流とは違うのですが、30ミリ後半から40ミリのサイズにこだわったサイズ設計になっています。

黒木）Knotはどうやって生まれたのですか？

遠藤）私自身は約15年間、主にヨーロッパの腕時計の輸入販売を手掛けていました。

黒木）もともと時計の仕事をしていらしたということですか。

遠藤）1年中アメリカやヨーロッパで、様々な商品の見本市をやっています。そこに行って日本で売れそうな製品を買い付けてきて、そのメーカーと契約をして日本の発売元として売るということを長くやっていました。それまでは化粧品や家具、キッチン用品など、いろいろやっていました。そのなかでたまたま腕時計との出会いがあって、この腕時計のビジネスというのは面白いということで、「よし、腕時計に絞ろう」となりました。

黒木）どうして腕時計に絞ろうと、ターゲットを決めたのですか？

遠藤）腕時計というのは非常に効率が良くて、まずサイズが小さい。この小さいサイズで数万円という単価になります。もう1つはファッションでありながら、洋服だと1万円だったものが時期が過ぎれば6千円、5千円でしか売れなくなってしまう。在庫も大量に余って破棄しなければならない。しかし、腕時計はファッションでありながら、シーズン性が無いので、1年間セールをしなくても売ることができるのです。

遠藤弘満／株式会社Knot代表取締役社長

■1974年･東京都生まれ。
■通信販売会社のバイヤーを経て輸入商社を設立。
北欧の時計ブランド「スカーゲン」の総代理店になるも「スカーゲン」が買収され、代理権を失うが、2014年に「株式会社Knot（ノット）」を設立。

■ノット製品の価格帯は腕時計本体で1万～2万円が中心。ベルトは5000円前後。
心臓部にあたるムーブメントは日本の大手腕時計メーカーの系列企業による日本製。
本体とベルトを自由に組み合わせ、自分好みにカスタムできるのが特徴。
■デザインから製造、販売までを一貫して手掛けるSPA（製造小売り）方式のため、大手と同様の製品をより安く売ることが可能に。（＊日本製腕時計が1～2万円程度で）
■また素材選びにも徹底的にこだわり、日本のものづくりの力を結集。
素材も組み合わせを楽しめるファッション性が高く評価されている。
■ネットでの購入が可能なのはもちろん、実店舗となるギャラリーショップも国内外で10店舗以上展開。
■創業4年目（平成29年11月期）の売上高は21億円に到達。

ENEOSプレゼンツ　あさナビ
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