人類初の月面着陸という偉業を成し遂げた、ニール・アームストロングの知られざる素顔

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【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第564回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、2月8日公開の『ファースト・マン』を掘り起こします。


リアルかつダイナミックな映像体験とともに描く、人類史上、最も危険なミッション


1992年に毛利衛氏が日本人として初めてスペースシャトルで宇宙に飛び立ってから、25年以上が経ちました。その間、多くの宇宙飛行士たちが数々の実績を残し、宇宙の神秘と謎を私たちに伝えてくれています。

宇宙飛行士になる! そんな“夢”もいまや現実に叶えられるものとなり、民間人の宇宙旅行も実現間近となった現代。それでも、宇宙にたどり着いて探索し地球へ帰還するという任務を遂行する過酷さは、想像を絶するものがあります。それが“人類初の月面着陸”という偉業を成し遂げたニール・アームストロング船長の時代なら、その苦労はいかほどのものだったのでしょうか。


ニール・アームスロトング氏の家族によると、彼自身は国家に貢献できたことを誇りに思っている一方、英雄視されることを嫌がっていたとか。

自身の人生について語ることに興味がなく、インタビューにも滅多に応じなかったアームストロング氏。公の場に姿を見せず、ひっそりとした暮らしを好むことで有名だった彼ですが、ニールの息子であるマーク・アームストロング氏やリック・アームストロング氏によると「父はごく普通の男」で「とてもユーモアがあり、友人と一緒にいるときの父は、世間が抱くイメージとはまるで別人だった」とのこと。

そんな人類で最初に月面を歩いた男(=ファースト・マン)、ニール・アームストロングの人生を壮大なスケールで描いたのが、映画『ファースト・マン』です。


1961年から1969年にかけてNASAで実際に行われたミッションをベースに、難行達成に向けて果敢に立ち向かう乗組員たちの奮闘、そして人命を犠牲にしてまで行う月面着陸計画の意義に葛藤しながらも、不退転の覚悟でプロジェクトに挑むアームストロングの姿を描いた本作。

さらに命に関わる未知の計画に携わる彼をそばで支える家族の物語をじっくりと描き出し、誰もが知る“あの瞬間”までの誰も知らない数々のエピソードを、時にダイナミックに時に繊細に映し出しています。


監督は『ラ・ラ・ランド』で、その才能と人気を決定づけたデイミアン・チャゼル監督。そしてニール・アームストロング役は、同じく『ラ・ラ・ランド』で、歌とダンスで観客を陶酔させたライアン・ゴズリングが演じました。

ミュージカル映画と宇宙エンターテインメント。ジャンルが大きく異なるかのような印象を受けますが、両作に共通しているのは、“夢を追いかけている人”にフォーカスしていること。“夢を追い求める”ということ。そして、それを実現するために伴われる過酷さや犠牲と真摯に向かい合った作品だからこそ、この映画は観る人に勇気と感動を与えてくれるのでしょう。


ファースト・マン
2019年2月8日から全国ロードショー
監督:デイミアン・チャゼル
出演:ライアン・ゴズリング、クレア・フォイ、ジェイソン・クラーク、カイル・チャンドラー、コリー・ストール、キアラン・ハインズ、パトリック・フュジット、ルーカス・ハース ほか
©Universal Pictures
公式サイト https://firstman.jp/


八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。
機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。
初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。
トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com

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