日本海溝沿いの地震の確率9割のイメージは“打てない野手の打率”
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月27日放送)数量政策学者の高橋洋一が出演。政府の地震調査委員会による日本海溝沿いの地震予測について解説した。
政府の地震調査委員会が日本海溝沿いの地震予測を公表
政府の地震調査委員会は昨日東北から関東の沖合にかけての日本海溝沿いで発生する地震について、長期評価を公表した。今後30年以内にマグニチュード7以上の地震が起きる確率は高く、調査委員会では改めて警戒を呼び掛けている。
飯田)青森の東方沖から房総沖にかけて伸びる日本海溝、海の溝ですけれども、ここで大きな地震が繰り返し発生していて、東日本大震災の震源域もここに含まれているということです。30年以内に起こる確率が9割以上という話ですが、このような確率はどう見たらいいのでしょうか?
高橋)繰り返し日本海溝で地震が起こっています。これは有名ですが、プレートが沈み込む。それに引きずられて大陸の方が縮む。縮むのですがそれはいずれぽんっと破裂する、それが地震のメカニズムですが、プレートが動くので周期的に繰り返されます。その周期はおおよそ30年に1回ぐらいです。確率を計算すると、30年で9割くらいになるわけです。でも「30年で」と言われてもピンと来ないですよね。
飯田)長いスパンですと、そうですね。
30年間で9割というのは5年で1~2割~打てない野手の打率
高橋)そういう時に私は5年にして翻訳するのですよ。たぶん5年でやると1~2割。ということはどういうことかというと、1~2割の確率で思い浮かぶのは、プロ野球で投手が打つ確率が大体1割くらいです。
飯田)確かにそうですね。ピッチャーの打率は1割ぐらい。
高橋)ときどき打つでしょう。確率の認識って5パーセント以内のことだと人間はないものだと感じる。1~2割はたまにあるなという感じです。打てない野手の打率ですね。レギュラークラスになかなかなれない人ですけどね。
飯田)我がタイガースでも、彼とか彼とか思っちゃう。何人かいますね。
高橋)確率を考えるときは、野球を思い浮かべるということは1つの方法ですね。
備えは“とにかく津波から逃げる”ということ
飯田)そう考えると、ちゃんと備えていかないといけないということになりますよね。
高橋)日本海溝というのは東日本の海岸です。内陸じゃない。そうすると地震に何を備えるかと言うと、地震の被害というよりは津波です。津波が起こった時にどうするか。はっきり言って逃げるというだけですよね。山の方に。津波が来るまで何十分かあるわけですから。その何十分のうちに逃げるということだけですよね。そういうことをいつも意識していたらいいですよ。
飯田)実際自分の住んでいるところのどこに避難するかシミュレーションすると。
高橋)あとは、対策です。これだけ高い確率であるのだから、これは備えなくてはなりません。財政支出で予算がどうのこうのということではなく、それを予防する震災対策、予算を整えて対策するということではないですかね。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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