イギリスEU離脱の要因~ヨーロッパとつながる鉄道事情にもある

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月20日放送)に元航空自衛官・評論家の潮匡人が出演。イギリスのEU離脱問題について解説した。


イギリスのEU離脱案~下院議長が3度目の採決を認めず

イギリスのEU離脱問題でイギリス議会下院のバーコウ議長は18日、下院で既に2回否決された離脱案と同じ内容の案を会期中に改めて採決することはできないとの声明を発表した。3度目の採決は認められず、離脱の先行きはさらに不透明になっている。

飯田)今年1月にまず議会にかけて否決。修正を少し加えたのですが、それもこの間の12日に否決をされています。これは、デッドロックになってしまうのではないですか?

潮)タイミングによっては、日本が10日間の連休中に大きな結論が出るという可能性もあります。

飯田)延ばしたとしても5月のGWのあたり?

潮)そうなると、例えば連休明けの株式市場などが大きな混乱になるリスクが現実味を増していると思います。

ロンドンの英議会下院で欧州連合(EU)離脱修正案が否決された後、発言するメイ首相(イギリス・ロンドン)=2019年3月12日 写真提供:時事通信

結論が出るのは日本の10連休中か

飯田)海外の市場は動いている最中、日本は10連休に入っているとなると、その歪みが一気に来てしまう。

潮)そうですね。

飯田)でも法律は通してしまったし。

潮)そのあたり、予測が立っていなかったでしょうが、後世、10日間ということに無理があったと言われないよう、いまのうちにできるだけの対策を打った方が良いと思います。


島国でもヨーロッパと鉄道でつながるイギリスの環境がEU離脱の1つの要因

飯田)確かに銀行などは、「お金は引き出せるようにしましょう」というものは徐々に出て来ている。イギリスは「頭のいい国」というイメージがあったのですが。

潮)そうなのですね。前回の放送で、「海洋国家の覇権に大陸国家が挑戦して来た」という学者の見立て、覇権循環論と言われていますが、その話を短くご紹介させていただきました。昨年(2018年)末からヨーロッパにおりまして、ロンドンからフランスを通ってEU本部のあるベルギーのブリュッセルも伺いましたが、実は鉄道でつながっているのですね。
イギリスは地図だけ見ていると島国に見えますが、“島国だけれどつながっている”という微妙な位置づけになっています。ロンドンにいるときに、地下鉄のなかで向かいの席に座っていた乗客の新聞に大きく「我々は単なる島に住んでいるのではない。より大きな物の一部の上に住んでいるのだ」という英語の表現がありました。確かに鉄道でつながっていることを踏まえれば、それも事実です。実際に鉄道を経由して、大陸から様々な出身地域の方がイギリス、或いはロンドンになだれ込んで来ている。そのことが、イギリスがEUから離脱をしようという動きを押し上げて来た1つの要因ではないかなと、短い期間ですが現地に居て実感しました。

飯田)かつて海洋国家、陸上国家、その覇権循環論であるとか、マハンという人が言ったぶつかり合うということ、それも結局海が文化を隔てるから?

潮)そういうことです。

飯田)航空便でいくらつながっていても、鉄道はまた別ですか?

潮)鉄道は手軽ですよね。一応入国の手続きはあるのですが、一瞬で終わりますし、実際に地下を潜って海を渡っている時間は20分にも満たない時間です。その近さも改めて実感しました。

飯田)なるほどね。確かに見落とされるところでもありますが、それが文化的にどういう作用があったのかはあまり言われないところですよね。

潮)もちろん肯定的な側面もあるのでしょうけれども、否定的な側面に着目をすると、日本も実は朝鮮半島やロシアを経由して鉄道を敷設しようという話が昔からあります。仮にできた場合、同じような混乱が日本に起きることは避けなくてはいけないなと思いました。

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