スーパーコンピューター「京」が、あなたの自宅に!?

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ニッポン放送「週刊!なるほど!ニッポン」(7月14日放送)では、『 今月30日で停止してしまう!スーパーコンピューター「京」が、あなたの自宅に!?の巻』というトピックスを紹介した。

スーパーコンピューター「京」が、あなたの自宅に!?

神戸・ポートアイランドの理化学研究所で日々難問を計算し続けている、スーパーコンピューター「京」。覚えていますか?あれは2009年の事業仕分けの時に話題になったでしょ?「2位では駄目なのでしょうか?」

この8月30日に役目を終えます。同じ場所に新しいスーパーコンピューター「富岳」が導入されるため、「京」は運用を停止後、解体・撤去されるそうです。

他での活用はしないのですかね?

では、理化学研究所 計算科学研究推進室 室長の三宅隆悟さんにお話しを伺います。

晴の輔「『京』の凄さ、どういう性能なのですか?」

三宅「名前である『京』とは毎秒1京回を超える計算速度の意味なのです。『京』は、億、兆の上の単位」

晴の輔「なかなか単位としては「兆」ぐらいしか使いません」

三宅「それがどれくらいの速さかというと、地球上の全人口70億人が電卓を持って集って、全員が24時間不眠不休で1秒間に1回のペースで計算を続け、およそ17日間かけてようやく終わる計算…『京』は、これをたった1秒でやってしまう」

晴の輔「(笑) それくらいの計算で色々なことに使われている」

三宅「応用範囲も広くて、いろいろありますが、例えば、人の心臓をシミュレーションして模擬手術を行ったり、地震・津波による被害予測を行っていろいろな町の防災計画づくりに役立てたり、他にも自動車などの工業製品の設計に役立てたりと、数多くの成果が出ております」

晴の輔「でも、そんな「京」がもうすぐ停止してしまう」

三宅「8月30日で完全に運用停止しまして、その後、解体・撤去する予定となっております」

晴の輔「再利用とかは?」

三宅「そのような声もいただき、検討したのですが、電気代や冷却用の水道代、メンテナンス費用など年間で約100億円の維持費が必要となっているので…」

晴の輔「それでは撤去されたら、どのようになるのですか?」

三宅「いくつかの筐体や部品は博物館などにお譲りする予定ですが、計算科学研究者の育成などのため理化学研究所に寄付していただいた方に、「京」の部品を記念品としてプレゼントすることを考えています。既に募集は始めているのですが、例えば、5万円以上の寄付で、中央演算処理装置(CPU)にシリアルナンバーを打刻した記念品を先着1,000様にプレゼント」

スーパーコンピューター「京」が、あなたの自宅に!?

©RIKEN

三宅「他にも、高額寄付をして頂いた方には、武田双雲さんの字で「京」と書かれた化粧パネルをプレゼントすることも考えております」

晴の輔「あれって結構大きくないですか?」

三宅「横幅が約80センチ、高さが約2メートルで、重さは約10キロあります」

晴の輔「でも芸術品として、家に飾ったらいいですよね。どれくらいの反響があるのですか?」

三宅「5月30日の募集開始より6月末までに100件を超える寄附の申し出を頂いております。」

 

週刊なるほど!ニッポン
FM93AM1242ニッポン放送 日曜24:50-25:00

 

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