店舗側のメリットが認識されない“キャッシュレス決済”

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月29日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。消費税率の引き上げに伴うキャッシュレス決済のポイント還元制度について解説した。

キャッシュレス決済でのポイント還元制度~登録申請した店舗は10万店

10月に予定されている消費税率の引き上げに伴うキャッシュレス決済のポイント還元制度を巡って、政府が最終的に100万店以上の登録を見込んでいるのに対して、登録申請した中小事業者の店舗はこれまで10万店程度に留まることが判明した。7月中に制度の登録申請をしないと増税時に間に合わないおそれがあり、中小事業者にまだ浸透していない現状が浮かび上がっている。

飯田)増税による消費の冷え込みを防ぐということで、ポイント還元制度を10月から来年(2020年)6月まで実施を予定しております。クレジットカードやQRコードなどを使ったキャッシュレス決済を、使った顧客にポイントで2%~5%が戻るという仕組みで、ポイント代は国が負担するということですが。

ポイント還元での消費の冷え込みを抑えることと、キャッシュレス決済を進めること

須田)二兎を追う者は一兎をも得ずという状況になっているのではないでしょうか。そもそもは消費増税による消費の冷え込みを抑える、お得感を増やすことによって買ってもらえるようにすることが狙いの1つです。もう1つの狙いとしては、キャッシュレス決済を進めること。日本は外国に比べてキャッシュレス決済比率が低いということを踏まえて、これを進めるために、一気にここで起爆剤にしようということです。それにはこれをきっかけに、キャッシュレス決済を導入しようというお店が増えて来なければならない。

手数料がかかるなど、店側のメリットがない

須田)まず店側のメリットが認識されていないというか、感じられない。キャッシュレス決済を導入するに当たって、初期コスト、そして手数料がさらにかかります。関西の一部の飲食店、特にスナックなどでは料金に手数料を上乗せする店もあります。意外とこの手数料がお店側の負担になるのですね。それならば電子マネー、二次元バーコードを使えばいいではないかということですが、たしかにいまは手数料ゼロ、或いはゼロに近いところがあり、自社のマーケットを広げて行こうということなのでしょうけれども、将来も定額の手数料で済むかどうかは分かりません。

飯田)そうですよね。入ったはいいけれども、将来的に上げられてしまうと苦しくなるところがありますね。

須田)わずかな利益率で商売をしている小売業にとってみると、どちらがいいかというところになっているのだろうなと思います。

飯田)1%、2%の差だけでも随分大きいですよね。

中高年がキャッシュレス決済を選択するのか

須田)消費者の側にとっても、若い人たちにはキャッシュレス決済は一定程度広がっているのだろうと思いますが、消費の中核を成している中高年がキャッシュレス決済を選択するのかどうか。これをきっかけに広がって行くのかと言うと、なかなか制度や仕組みが分かりにくい。複雑な制度は広がって行かないのですよ。そこまで必要だというお得感というか、その辺がまだ見受けられない感じがしますね。

飯田)面倒くさいから現金でいいではないかとなったり、それこそICカードみたいなものは、消費者からするとタッチするだけだから単純で分かりやすいのだけれども、あれはあれで事業者側からするとイニシャルコストがかかるのですよね。

須田)無人化店舗にして行こうという流れのなかで、レジにおいては手打ちの方がむしろ安いのですよ。

飯田)バーコードなどで全部管理しなければならないと。

須田)そのバーコードを添付する作業だけで、ものすごくコストがかかる。キャッシュレス決済は、将来的に無人化を見据えつつの流れですから、そうなって来るとその途中のところでマンパワーを介在させなければならない。結果的にキャッシュレス決済で全部完了するということには至らないのですね。

飯田)結果お金がかかるのでは、事業者はなかなか踏み切れないですね。

須田)しかも、このポイント還元は期間限定ですからね。

飯田)来年6月以降どうなるのかという話ですものね。

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