ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月17日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。IOCが東京オリンピックのマラソンと競歩の札幌開催を検討しているというニュースについて解説した。
IOCが東京オリンピックのマラソン、競歩について札幌開催検討を発表
国際オリンピック委員会(IOC)は16日、東京オリンピックの暑さ対策として、陸上のマラソンと競歩の開催地を札幌で検討すると発表した。オリンピック期間中の気温が東京に比べて5度~6度低いことが理由とのことである。
飯田)中東カタールのドーハで、6日まで行われていた世界選手権を見てというのがかなり多かったようですね。これについてメールやツイッターもいただいています。八千代市の“金魚のもんちゃん”さんから、「え! 北海道開催ですか。となると、スタートの号砲は誰が行うのですかね。東京都知事と北海道知事が手を携えて、仲よく“よーいドン!”となるのでしょうか」。それから横浜市港北区の“てつのり”さん、57歳の方。「東京オリンピック、札幌マラソン開催。瀬古さんや高橋尚子さんなどの専門家の方や、MGCで権利を得た4人はどう思っているのでしょうか?」といただいています。
鈴木)驚きましたよね。
飯田)本当に。
明快な解決策が出ていなかったのは事実
鈴木)まだ取材の途中なのですが、IOCからJOC、組織委員会の森会長には話は入っていたようです。オリンピックのチケット販売の補欠募集をしていましたよね。その辺りで、すでに情報が入っていて、検討していたのではないかということです。東京都のオリンピックの準備をしている幹部、都の職員に聞いたところ、IOCのかなり強い意向があるそうです。東京都は暑さ対策を一生懸命行っていたのですが、これをひっくり返すのは難しいかもしれません。
飯田)そうですね。
鈴木)確かに成果があまり出ていませんでした。最後の砦はスタート時間を涼しい、早い時間にする。これが最後の手でしたが、上手く行くのかどうかわからないということもありました。準備をして来た人たちからすれば、「おいおい」という気持ちはあります。
すべてをIOCが決めるのはいかがなものか~アスリートファーストで決めるべき
鈴木)僕がもう1つ思うのは、さまざまな切り口はありますが、今回の決め方がどうだったのか。IOCがこうやって何でも決めるのであれば、主催している東京都や日本は「どうなの?」ということになります。それから、アスリートファーストをどう考えるかということになると思います。暑いのが嫌なのは、それはそうでしょう。でも、暑さや雨などの環境とスポーツアスリートがどう向き合うのかということも、競技のなかの1つのファクターです。あまりにも異常で危険であれば、そのような環境は排除しなくてはいけませんが。ここから計画変更ということになると、人手やお金など、いろいろなものが相当変わって来るので大変なことになりますよね。
飯田)新行アナウンサーは多くのスポーツ取材をしていますが、暑さ対策はどうなのですか?
新行)暑さ対策については、日本人選手のみなさんは覚悟を決めていて、淡々と対策をしているイメージです。アイスベストを目前まで着用するとか、ウォーターローディングするとか、乗る自転車を冷やすなどということを行っているのですが、海外から来る選手が日本の気候に慣れていないという部分で疲れたり、棄権する選手が出たりすることは少なくないかもしれません。また観戦するお客さんですね。ミストシャワーのブースがあったり、濡らすと冷たくなるタオルが配布されたりします。しかし、どこまで効果があるのかというと、難しい部分があるのではないかということは感じています。
飯田)なるほど。いずれにせよ、あと1年もないです。
鈴木)どの視点で捉えるのかということをもう1度、僕らは考えなければいけません。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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