社会が子供や保護者に寛容にならなければ、子育てはできない

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ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」(12月1日放送)に、公益社団法人・日本小児科医会の神川晃会長が出演。子供のスマートフォン利用について語った。

社会が子供や保護者に寛容にならなければ、子育てはできない

ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」

淵澤由樹(アシスタント):今回は「子供のスマートフォン利用」についてお伺いします。神川先生は、最低何歳ぐらいまではスマホの利用を控えた方がいいとお考えですか?

神川:アメリカ小児科学会では、2歳以下の子供に対してのスマホやタブレット使用は、教育の発達を伸ばすような有益的な証拠がないとされています。また、健康に及ぼす影響に関しても注意が必要なため、2歳以下のお子様には使わない方がいいと思います。また2歳以上のお子様に関しても、使うのであれば必ず親御さんが関与する。画面を見て一緒に話したり、言葉のやり取りをしながら見ることが大切です。

淵澤:電車のなかで泣き出している子供に、スマホの画面を見せている光景を目にします。そういった場合はどうですか?

神川:あまりよくはないと思いますが、場合にもよります。電車に乗るときは、できれば子供が好きなオモチャや本を持って行く。しかし、それでも泣くことは当然ありますし、そういう場合はスマホを見せても仕方がないと思います。その際は、できれば一緒に行った旅行の写真や、これから行く場所を調べて「きょう、ここへ行くんだよ。こういう場所があるね、楽しそうだね」と、お互いに画面を見ながら話せるような使い方がいいと思います。

ただ、気になるのは電車のなかで子供が泣くと、車内がサーッと引くような感じ。あの空気が冷えるような感じは、親御さんがいちばん気にするものです。そうすると、親御さんは「何とかしなくては」と焦る。でも本当はそうではなくて、泣いたっていいはずなのですよ。周りの社会が、子供と保護者に寛容になる。子供は泣くのが商売で、泣いて当たり前だという感覚で見てあげないと、子供を育てようとする人がいなくなってしまいます。

淵澤:私も子供を産んだいまだと、泣いている子を見ても「元気ね」と思えるのですけれどね。

神川:近くにいる方が「元気ね。お母さんも大変ね」と声をかけてあげると、場がスッと和みますよね。とても大切なことだと思います。

すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト
FM93AM1242ニッポン放送 日曜 6:04-6:13

番組情報

すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト

毎週日曜 6:04-6:13

番組HP

この番組は、子育てで日々奮闘しているママやパパ、そしておじいちゃん、おばあちゃん、ご近所さんなど、子育てに関わる皆様に、役立つ情報を提供してゆく子育て応援プログラムです。
ナビゲーター:尾木直樹 アシスタント:淵澤由樹(フリーアナウンサー)

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