三浦貴大 × 成海璃子、究極の“映画愛”を受け止めろ!
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【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第739回】
さぁ、開演のベルが鳴りました。支配人の八雲ふみねです。シネマアナリストの八雲ふみねが観ると誰かにしゃベりたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。
今回は、12月6日に公開された『ゴーストマスター』を掘り起こします。
世界中の映画ファンを熱狂させた、熱血ホラーコメディ
第2回TSUTAYA CREATORS’ PROGRAMで準グランプリを受賞。その後、ブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭、プチョン・ファンタスティック国際映画祭、シッチェス・カタロニア国際映画祭など、多くの海外映画祭に正式出品。
イタリアのホラー映画の祭典「Be Afraid Horror Fest」では特別審査員賞に輝くなど、世界中のホラー映画ファンから熱い支持を集めた映画『ゴーストマスター』が、ついに日本上陸となりました。
流行っているから低予算で作れば儲かる…。そんな安易な発想と低い志で製作されることになった、とある“壁ドン”映画の撮影現場。
B級ホラー映画を愛する助監督の黒沢明は、名前だけは“巨匠”で“一流”だが、頼まれると断れない性格が災いして、きょうも監督やスタッフからこき使われていた。彼が心の支えとして肌身離さず持ち歩いているのが、いつか自分が監督となった日に撮ることを夢見て書き温めていた「ゴーストマスター」の脚本。
しかし、あまりにも過酷な撮影現場のため、鬱積した黒沢の不満が爆発。その不満は悪霊を呼び寄せ、「ゴーストマスター」の脚本に宿り、やがて青春映画の撮影現場は凄惨な地獄絵図へと化して行く…。
主人公・黒沢明を演じるのは、三浦貴大。スタッフからの怒号や罵声に右往左往しながらも七転八倒する助監督の映画への“愛”、そしてともに抱く“憎しみ”を見事に体現しています。
そして黒沢が憧れる女優・渡良瀬真菜に扮するのは、成海璃子。凛とした美しさ、鬼気迫る表情で抜きん出た存在感を発揮。
主演の2人を取り巻く共演者には、川瀬陽太、森下能幸、手塚とおる、篠原信一、寺中寿之、麿赤兒と、濃厚すぎる個性派キャストが集結。さらに板垣瑞生、永尾まりや、柴本幸、原嶋元久ら、フレッシュなキャストが顔を揃えています。
クリーチャーへと化して行く様子を大胆に演じる、彼らの怪演ぶりに注目です。
ホラー界伝説の鬼才トビー・フーパーをはじめ、数々のホラー映画へのオマージュが詰まっているだけでなく、ラブコメ、アクション、青春などさまざまな映画の要素が盛り込まれたオリジナリティあふれる本作。
小ネタの数々や振り切った描写に、映画好きならば思わずニヤリとしてしまうはず。唯一無二の快作を、是非、この機会に体感して。
『ゴーストマスター』
2019年12月6日(金)から新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー
監督:ヤング ポール
脚本:楠野一郎、ヤング ポール
主題歌:マテリアルクラブ「Fear」
音楽:渡邊琢磨
出演:三浦貴大、成海璃子、板垣瑞生、永尾まりや、原嶋元久、寺中寿之、篠原信一、川瀬陽太、柴本幸、森下能幸、手塚とおる、麿赤兒
(C)2019「ゴーストマスター」製作委員会
公式サイト http://ghostmaster.jp/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/