ミシュスチン氏をロシア首相に任命したプーチン大統領の思惑

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月17日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。ロシアの新首相にミシュスチン氏が就任したニュースについて解説した。

ミハイル・ミシュスティン(2019年5月撮影)(ミハイル・ミシュスティン-Wikipediaより)

ロシアの首相にミハイル・ミシュスチン氏が就任

ロシアのメドベージェフ首相の内閣総辞職に伴い、プーチン大統領が後任の首相候補として提案していたミハイル・ミシュスチン連邦税務局長官について、下院は16日に本会議を開き、賛成多数で同氏の首相就任に同意した。また、プーチン大統領もミシュスチン氏を首相に任命する大統領令に署名をしている。ミシュスチン氏は今後、組閣に着手し、プーチン大統領の承認を得て新内閣を発足させる。2010年から税務局長官を務めたミシュスチン氏は政治的には無名だったが、プーチン大統領は実務能力を評価したと見られている。

飯田)さて、このロシアの動きですけれども。

ウラジーミル・プーチン-Wikipediaより

ミシュスチン氏をうまく操ろうとするプーチン大統領~外交は自分で行う

宮家)プーチンさんの院政ではないかと報道されていますが、そんな感じがします。政治的に無名で、実務能力を評価したというのでしょう。つまり野心がない、安全カードだということです。プーチンさんは賢い方だから、一応ルールはつくって、それは守る。1回禁じ手をやってしまって首相になり、そしてまた大統領になってと…そんな手は何度も使えませんからね。そろそろ第一線から退いたふりをするけれど、次の大統領の権限を弱めておいて、ミシュスチンさんを上手く操ろうとしているのだろうと、普通はそう思いますよね。プーチンさんはまだまだ野心があるのだけれど、彼の人気が高まっているわけでもないし、経済制裁も効いている。こういうオプションは1つの可能性として、政治家プーチンさんが考えて来たことだろうという気はします。

飯田)税務局長官、経済系の人というのは、経済制裁も含めて立て直さなくてはいけないということもあるのでしょうか?

宮家)そういうことでしょう。この人を選んだのは、外交はすべて自分がやるということではないですか? どういう形でプーチンさんが次の政権に残るのかはわかりませんが。

2007年1月、ダボス会議で演説を行うメドヴェージェフ(ドミートリー・メドヴェージェフ-Wikipediaより)

メドベージェフ氏は国家安全保障会議の副議長に

飯田)そうなると、いままで首相をやっていたメドベージェフさんは、失脚ということになるのでしょうか?

宮家)失脚ではないですよ。彼を失脚させたら何を話すかわからないわけだから、これはきちんと政権内に置いておかなくてはいけない。報道によれば、国家安全保障会議の副議長になるのだと。なるほど、議長は自分だし、自分の言うことは聞くだろうし、やはりプーチンさんはいろいろ考えているのだと思います。

飯田)この外交や安全保障ということは、軍事の部分は手放さないと。どこか鄧小平氏に似ていると思ったのですが。

宮家)中国とは体制が違うから何とも言えませんが、実質的にはそうですよね。権力は銃口から生まれますから。

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