那須正幹の最新刊『ばけばけ』は独居老人3人組の物語

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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、児童文学作家・那須正幹が出演。最新刊『ばけばけ』について語った。

那須正幹の最新刊『ばけばけ』は独居老人3人組の物語

ポプラ社『ばけばけ』著:那須正幹(※画像はAmazonより)

黒木)今週のゲストは「ズッコケ三人組シリーズ」などで知られる、児童文学作家の那須正幹さんです。『ばけばけ』という新しい小説が刊行されました。帯に書かれているのが「おまえ、化けてでも帰ってきてくれないか」。なるほど、化けてでもいいから帰って来てほしいということですね。

那須)これは独居老人3人組なのです。

黒木)独り者の3人組が。

那須)狸を餌付けするのです。

黒木)狸を餌付け。

那須)そうしたら、その狸が化けるのですよ。それで『ばけばけ』なのだけれどね。マリリン・モンローさんに化けたりするのですけれど、5年前に亡くなった主人公の奥さんに化けて、家に入り込んで世話をするわけです。その奥さんは、黒木さんをイメージしながら書いたのですよ。狸にして申し訳ないですけれど。

黒木)初めてです。「イメージして小説を書きました」と言われたのは。

那須)そうですか。では僕は、かなり熱烈なファンなのですね。

黒木)ありがとうございます。独居老人3人組が主人公の『ばけばけ』、やはり主人公は3人組がいいのですね。

那須)僕はデビュー作も3人組だし、3人でいると書きやすいのですよ。話が進むのです。

黒木)面白い本ですね。今後はどういうことをやろうと思っていらっしゃいますか?

那須)小学校低学年のものだと、絵本までは読むのだけれど、その次に自分で読む本というのがなかなかないのですよ。ですので、小学校低学年の子が自分で読んで、夢中になるような本を今年(2020年)2冊出します。売れたらシリーズにしようと思っているので、まずは2冊。低学年の子が読まないと、その次の長いものに行かないのですよね。だからそのつなぎを、これは別に僕だけのことではなくて、出版社も考えていることだけれど。

黒木)いまは本離れ、紙離れが進んでいますけれども、小さいころに読んだものは一生心に残りますからね。

那須正幹の最新刊『ばけばけ』は独居老人3人組の物語

ニッポン放送「あさナビ」

那須正幹(なす・まさもと)/児童文学作家

■1942年、広島市生まれ。
■島根農科大学林学科(現在の島根大学生物資源科学部)で森林昆虫学を専攻。
■卒業後、東京で自動車の営業マンとして働くも、2年ほどで辞め、広島の実家に帰省。実家の書道塾を手伝うかたわら、広島児童文学研究会に入ったのをきっかけに児童文学の創作を開始。
■1970年、『首なし地ぞうの宝』が第2回学研児童文学賞佳作に入選。1972年に学研から刊行され、作家デビュー。
■1978年からは『それいけズッコケ三人組』に始まる「ズッコケ三人組」シリーズを発表。その後、3人の40代を描いた「ズッコケ中年三人組」シリーズも執筆。全61巻は累計2500万部という大ベストセラーとなり、2015年に完結した。
■現在までに出版された単行本は220点以上。ノンフィクションからSF・ミステリー・ユーモア・時代物・冒険物・文芸物など、さまざまなジャンルで作品を発表された。
■2019年度JXTG児童文化賞を受賞。

◎「ズッコケ三人組」シリーズ(1978~2015年)
■全61巻、累計2500万部の大ヒット児童文学。
■元気いっぱいだけどおっちょこちょいの「ハチベエ」、物知りなのにテストは苦手な「ハカセ」、体が大きく動作がスローモーな「モーちゃん」の小学6年生3人組が、短所を補い合って、探検や事件解決に活躍する物語。

番組情報

黒木瞳のあさナビ

毎週月曜〜金曜 6:41 - 6:47

番組HP

毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳

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