習近平国家主席の国賓来日も延期か~新型肺炎で混乱続く
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ニッポン放送「ザ・フォーカス」(2月5日放送)に産経新聞客員論説委員・国際医療福祉大学の山本秀也が出演。習近平国家主席来日への新型肺炎拡大の影響について解説した。
習近平国家主席の訪日に向けた次官会議が延期~4月の訪日にも影響か
習近平国家主席の国賓での日本訪問に向けて、2月中旬に北京で開かれる予定だった準備会合が延期されたことがわかった。これは日中の外務省を中心とした省庁の課長クラスによる準備会合で、これを踏まえて2月末には次官クラスによる会合を東京で開く予定だった。
森田)これを受けて習近平国家主席の国賓来日が延期されるのではないかという観測が出ているのですが、菅官房長官は5日午前の記者会見で次のように述べています。
菅官房長官)現時点では習近平国家主席の訪日は予定通り行うべく、準備を粛々と進めている構えであり、日本から延期を求めることは想定致しておりません。
延期する場合の理由付けにより、日中関係悪化の可能性も
森田)習近平国家主席の国賓としての訪問、日本から延期を求めることは想定していないと言っています。
山本)これは当然でしょうね。中止になった会合は、日本側から無理をしなくていいのではないか、と球を投げたということでした。菅官房長官の話では、何の実施の担保にもなっていないですね。このまま広がっていくと、国のトップとしては当然国を空けにくい状況になります。3月の上旬には全国人民代表大会が開かれます。ここである程度状況終息の見通しを打ち出したい。打ち出せない場合には、挙国一致でこの戦いを勝ち抜こうというアピールをしなければいけないので、もしその状況で終息していなければ外遊は大変難しくなります。その場合、訪日を延期するにあたって「国が大変なので延ばしてください」と言ってくるのか、あるいは既に中国からの入国を制限したり、在留邦人の引き上げをやったりというのを中国は快く思っていないので、日本側の何かが気に入らないと言い立ててくる可能性もあります。そしたら、今度は日中関係全体がおかしくなります。
森田)スケジュール的にはどうなのでしょうか。事務レベルの会合を北京で開く予定が延期ということになると、4月に間に合わなくなる可能性はあるのでしょうか。
山本)物理的に間に合わなくなる可能性はありますね。首脳クラスの訪問は、準備会合の積み上げがかなり重要になってきますし、先乗りする先行班の作業もできなくなると、物理的にタイムアップになる可能性があります。
森田)3月には楊潔篪(ようけつち)共産党政治局員や王毅外相らも来日する方針だったようですが、これも難しくなってくるでしょうか。
山本)これが延びることになると、必然的に訪日が延びる可能性があります。1998年に当時の江沢民国家主席が来日した際にも、夏場の洪水で訪日が大幅にずれ込んだのです。このときは時間のずれた関係で歴史問題が悪い方向に転がって、結局、江沢民氏は日本に来た際に歴史のことばっかりを言って歩いて嫌われたということがありました。いずれにしても、何が起きるのかをよく見なければいけません。
増える患者数、対応追いつかず
森田)新型コロナウイルスによる中国全土の死者は4日で65人増えて490人。感染者も3800人以上増えて2万4324人になったということです。特に武漢市の感染者はおよそ8000人、死者が362人に達しているということで、病院もなかなか対応しきれていないようですね。
山本)臨時のプレハブの病院が稼働し始めて状況は多少改善していくのですが、漏れ伝わってくる話だと、生きているのか死んでいるのかわからない方が路上で行き倒れになっているというのが画像付きで出ています。かなり難しい状態になっています。
森田)習近平国家主席は3日に党の会議に出席した際、世論指導工作と言って、政府系のメディアは最近退院した人数が死者を超えたという報道もしているようです。
山本)彼らは世論工作を国内の動揺を抑えるのに非常に重要視しています。もともと中国のマスメディアは党の宣伝機関ですから当然のことですが、国内情勢は大変ですね。村ごとに検問所をつくって人を入れないようにしたり、それで小競り合いが起きたりしたという話も聞きます。全国各地で同じような状況になっています。省と省の境には検問所をつくって「こっちに来るな」と言ったりしています。
森田)どんなに世論工作をしてみても、実状は厳しいと。
山本)経済活動が止まっているのですが、食料品の供給だけはしなければいけないので、トラックだけはしゃかりきに通っています。こういった形で隔離都市が広がっていくと、どこまで対応できるのか。しかも、いまは米中貿易摩擦で経済が弱っていますから、これから予想できない事態がおこる可能性があります。
森田)4月には国賓として来日している場合ではなくなっている可能性の方が高そうですね。
山本)その状態も考えています。それまでに収まっている方が望ましいのですが。
番組情報
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パーソナリティは、ニッポン放送報道部解説委員の森田耕次。帰宅時の情報収集にうってつけの番組です。