ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月16日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。G7首脳による緊急テレビ会議が行われるニュースについて解説した。
今夜、G7首脳が緊急テレビ会議
WHOが新型コロナウイルスの世界的な大流行の中心はヨーロッパになったとするなか、先進7ヵ国(G7)の首脳による緊急テレビ会議が16日夜に行われる。ワクチン開発や治療に関する研究で連携し、経済や財政面での対応を協議することになる。
米FRBが量的緩和実施
飯田)経済財政面は番組中にも激しく動いております。FRBが1%の緊急利下げをし、量的緩和実施も決定しました。アメリカの国債など7000億ドル(およそ74兆6000億円)の購入を決定しています。また日米欧など6つの中央銀行は、資金供給の強化で協調行動を取ると発表しました。日本銀行はドル需要が高まっていることを受け、6中銀協調で金融機関にドルを貸し付ける際の金利を0.25%引き下げる、ドル供給を拡充するということも発表しております。これを受けて、足元の円ドル相場は乱高下しています。現状1ドル107円付近での取引となっています。この動きをご覧になって、どう思われますか?
須田)ドル円で見ますと一時期2円くらい、円にとっては急騰という円高方向に振れて、その間の取引がないという状況になってしまいました。これだけドルが潤沢に供給されれば、ドル安方向に振れて円高になるのですが、全体的に見ればドルの資金供給をジャブジャブの状況にして、資金ショートが起こらないようにするという点では評価できるということで、戻しているのだろうと思います。
スピーディーな対応をした米FRBに対し、日銀は次の一手を打てるのか
須田)まず、アメリカはFRBの動きが非常にスピーディーでした。FRBの場合、このような危機的状況でも金融政策に対応できる余地があるのです。対して、日本は少しスピード感に欠けているのではないでしょうか。きょう(16日)の動きですけれども、日銀は次の一手を打てるのかどうか。FRBは緊急避難的にこのような政策を打ちましたが、日本はこれまでほとんど何もしていません。何か手があるのかどうか、注目のポイントだと思います。
飯田)すでに金利の部分は、ずっとゼロ金利政策を続けていますから、これ以上の上がり下がりはできません。マイナス金利を深掘りするとなると、副作用も大きくなります。そうすると国債を買おうと思っても、市場にはないということになるのでしょうか?
14日の会見で何も具体策を出せなかった安倍総理への失望感
須田)金融政策単体では限界を迎えているので、財政政策との連携が必要になると思います。14日の段階で総理会見が行われましたが、具体策が何もなくて、それに対する失望もあると思います。例えば、「減税をする。足りないところは国債発行で賄う。その国債については日銀が引き受ける」というような連携が必要でしたが、具体策がないという状況です。
飯田)あそこで、もし規模観のようなものが示せていれば、世界に先駆けてということでしたものね。
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