ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月24日放送)に埼玉県の大野元裕知事が出演。埼玉県における今後の新型コロナウイルス対策について訊いた。
重症患者をどう救うか
飯田)埼玉県の大野元裕知事にお越しいただきました。よろしくお願いします。医療崩壊という言葉を誰もが口にするようになりましたが、埼玉としては、これを招かないためにどういう方策をお考えですか?
大野)重症の方、無症状の方をそれぞれ分けて行く必要があります。18日に専門家の方々にお集まりいただき、意見を伺い、そして20日に決定を致しましたが、重症でECMOという人工肺を必要とする人たちに対しては、できるところが限られているので、これはこれでできるところでやってもらう。同時に、県内で重傷の方を受け入れるためのネットワークをつくり、病院のなかでやっていただく。いちばんお亡くなりになる可能性が高い方々なので、ここだけは最低でもやらなければいけません。
患者の方をそれぞれ分けて医療崩壊を防ぐ
大野)その下の重傷、中傷、軽症とありますが、軽症のなかでも困るのが「疑い患者」です。疑い患者の方は陽性かもしれないし、陰性かもしれない。陽性同士は同じ部屋に入れられる。陰性同士も同じ部屋に入れられる。しかし、陽性か陰性かわからないと、その人にうつるかもしれないし、うつされるかもしれないので、防護服も1回ずつ脱がなければなりません。これで相当疲弊が進んでいますから、ここを1ヵ所に集めようと。また最初のころは軽傷で、直後に重傷になる方がおられるのですが、無症状の方や、発症してから8~10日経過した軽傷の方は、重傷にほとんど進まないということが、これまでの経験でわかって来ているので、そういう患者の方はホテルを利用していただくか、自宅療養をお願いする。このように患者の方を分けることによって、医療崩壊まで至らないよう頑張っているところです。
東京オリンピック・パラリンピックの会場が東京に次いで多い埼玉~特効薬、ワクチンの提供が必要
飯田)希望的なお話もお聞きしたいのですが、オリンピック・パラリンピックも1年延期になりました。埼玉県でもいろいろ競技が予定されています。まだ早いかも知れませんが、その展望についてはいかがでしょうか。
大野)東京に次いで競技会場が多いのが埼玉県です。東京オリンピック・パラリンピックに向けて我々も素晴らしい、完璧な大会にしたいと思っています。1年の延期については政府が主導して決められまして、我々は意見も言えなかったのですが、1年の延期というからには、それまでに内科的措置、つまり特効薬やワクチン、これをきちんと供給することが最低限必要だと思います。仮に多少は新型コロナが収まっても、世界中で蔓延している状況であれば、難しいと思います。皆さんにとって希望のオリンピックになるよう、政府がやることは大きいと思いますし、そこは協力して行きたいと思います。
飯田)1年延びてしまったということで、アスリートの皆さんをフォローすることも必要ですよね。
大野)アスリートの人たちもそうですし、企業の方たちも相当長い戦いになりますので、ここから我慢に我慢を重ねて、何とか早く封じ込めることが大切だと思います。
飯田)最後に県民の皆さん、あるいは1都3県で聴いていらっしゃる皆さんに向けてお願いします。
大野)外出の自粛等によって、一定程度、効果が出ています。いま特効薬がないなかで、皆さんの行動、特に不要不急の外出をしない、これがいちばん大切なことですので、何度も耳にタコができているかも知れませんが、ぜひ、ご協力をお願いします。
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