経済アナリスト・森永卓郎が、アメリカのワクチン開発データの“中国ハッキング疑惑”について分析・解説した。
アメリカの大手メディアが10日、新型コロナウイルスのワクチン開発をめぐり、中国政府傘下のハッカーやスパイが、アメリカの研究データのハッキングを図っているとして、米国民向けに警報を発令する方針だと伝えた。
この背景について、5月13日のニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー!」に出演した森永は、次のように解説した。
「世論調査によると、いまの状況だと今年11月のアメリカ大統領選挙で、トランプ大統領は負けてしまうんですね。コロナ対策に失敗して、世界最大の感染者数を出してしまったわけですから。
そこでトランプ大統領が考えたのは、中国のせいにすること。(そもそもの新型コロナウイルスの発端が)中国なんだから、悪者にして、『俺は悪くないんだ』という戦略にしたんです。
新型コロナウィルスのことを“チャイナウィルス”と言い続けたり、(中国武漢の研究所からコロナウィルスが流出したことについての)『証拠もたくさんある』と豪語していたんですが、ふたを開けてみたら証拠なんて全くなかったり……。戦略が思いっきり空振りしてしまったので、今回は『ワクチン開発のハッキングをした』と疑惑をかけています。もちろん中国は全否定していますが」
この“中国ハッキング疑惑”は、トランプ大統領の“イメージアップ”のための戦略だが、実はもうひとつ背景があると森永は分析する。
「トランプ大統領が世間の印象を上げる方法がもうひとつあります。それは、アメリカがワクチンを開発して世界を救うこと。これを11月の大統領選までにやらなければいけないんです。
ですが、最悪のシナリオとしては、中国が先に開発してしまうこと。こうなったら目も当てられません。なんとかそれを妨害しようと(中国のハッキングを主張)しているわけです」
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