日本政府が各国へアビガンを無償提供~ポストコロナにおける有効な外交

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月13日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。日本政府が新型コロナウイルスの治療薬アビガンを各国へ無償提供する「アビガン外交」について解説した。

アビガンに米政権関心 アビガンの錠剤(ロイター=共同)=2020年4月1日 写真提供:共同通信社

依頼を受けている80ヵ国にアビガンを無償提供

茂木外務大臣は12日、参議院外交防衛委員会で新型コロナウイルス感染症への効果が期待されている新型インフルエンザ薬「アビガン」について、海外の80ヵ国程度の国から依頼を受けていると発表した。政府はアビガンの各国への無償提供を本格化させていて、8日には第1号となるエストニアに供与している。

飯田)新型コロナにも治療効果が期待されているアビガンを用いて、外交にも活かすということですが。

高橋)中国がマスク外交をやっているでしょう。マスクよりはるかにいいでしょうね。

飯田)国際的にも期待されているわけです。

新型コロナウイルス感染症の治療に期待されている抗ウイルス薬「レムデシビル」(ロイター=共同)=2020年4月11日 写真提供:共同通信社

治療薬を無償提供することはポストコロナにおける外交の1つ

高橋)ポストコロナにおける外交のやり方でしょうね。この感染症は強力ですから、治療薬かワクチンがなければ封鎖するしかありません。それでは経済が回りませんので、早く治療薬、ワクチンが欲しい状況です。それを世界でいちばん早く提供できた国が覇権を握るだろうとも言われています。そういう意味では、各国必死です。日本もそれに乗り遅れないようにということでしょう。

飯田)ワクチン開発は、アメリカと中国が相当しのぎを削っています。

高橋)ワクチンは予防ですが、治療薬は死亡率を落とすのに必要になります。

飯田)日本が開発したアビガンともう1つ、きょう(13日)から使い始めるのが、アメリカがつくったレムデシビルです。それぞれ効き方が違うと言われていますが、レムデシビルもかなり有効だということです。

高橋)薬は症状に応じていろいろな特質があるので、多ければ多いほど命を救える可能性が出て来ます。ワクチンができる前は、治療薬での最終療法になってしまうかも知れませんが、症状を抑えるためには、いまはこの方法しかありません。

飯田)この辺が少し前まで言われていた、ソフトパワー外交の変形のようなものになるのですか?

高橋)そうですね。でもこれは無償援助なので、従来の外交と変わりません。対象が世界に必要とされている治療薬になっただけです。従来の無償援助は何をやっているのかわからないところがありますが、これは非常にわかりやすいです。

「中国ウイルス」を正当化 2020年3月17日、米ワシントンのホワイトハウスで記者会見するトランプ大統領(中央)(UPI=共同) 写真提供:共同通信社

中国が先にワクチンを開発すれば米にかわり世界の覇者になる可能性も~初期段階で情報を開示しなかった中国の責任は問われる

飯田)そしてコロナ後の世界ということになると、戦後はソ連崩壊後、アメリカ覇権の時代が続いて来ましたが、中国に代わるのではないかと言う人もいますが。

高橋)ワクチンを中国が開発して、提供してくれるということになれば、そちらになびく国は多いでしょう。そういう可能性はあります。だからいま、しのぎを削っているのだと思います。このまま行くと、世界がブロック化のなかで2分される感じがします。もともとは武漢のウイルスですから、中国が初期に情報を開示しなかったという話に最後はなると思います。

飯田)その辺、アメリカ国内では訴訟ということになっています。WHOが入りましたが、国際的に透明な調査団が入ったかというと疑問ですよね。

高橋)もっと前にやるべきでした。中国が初期段階で隠ぺいしたということは否定できないのではないでしょうか。ウイルスがどこから出たのかという議論はあると思います。でも、初期段階で中国が世界に開示しなかったことは明らかです。2019年の年末に、台湾からWHOの方に書簡を送ったのに無視されたという事実もあります。2019年の12月に中国が言ってくれれば、旧正月に中国の人が世界に旅行することはなかったはずです。

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