『ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷』サム・ライミ製作 新たな『呪怨』
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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第926回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、10月30日公開の『ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷』をご紹介します。
“呪い”をテーマにし、サム・ライミが新たなる恐怖を仕掛ける
清水崇監督が生み出したJホラー『呪怨』シリーズを、アメリカで新たに映画化した『ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷』。
『死霊のはらわた』や『スパイダーマン』シリーズの監督サム・ライミが、今作では製作を務め、新たなる恐怖を仕掛けます。
『ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷』のあらすじ
森林地帯に停まっていた車のなかから、変死体が発見された。報せを受けたマルドゥーン刑事は、グッドマン刑事と共に現場に駆けつける。
道路が閉鎖されていたこともあり、死体は何ヵ月も放置され腐敗していたが、遺されていた所持品から死体の生前の住所が明らかになる。
レイバーン通り44番地。そこは、2年前にグッドマン刑事が担当し、いまだに強烈な印象を残している“ランダース事件”の現場だった。
過去の事件との関連性を疑ったマルドゥーン刑事は、ランダース事件の舞台となった屋敷をひとりで訪れるが……。
『ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷』のみどころ
「人が怨念を抱いて死んだ時 呪いが生まれる 呪いはその場に染みつき 生き続ける 遭遇したら最後……決して逃れられない」
物語の冒頭で語られるように、“呪い”をテーマに展開される本作。主演を務めるのは『ナンシー』、『オブリビオン』などに出演しているアンドレア・ライズボロー。
共演には『明日を継ぐために』でアカデミー主演男優賞にノミネートされた実力派俳優デミアン・ビチルや、『サーチ』のジョン・チョーなど、豪華キャストが集結しました。
またメガホンを取ったのは、村上龍の同名小説を実写化した『ピアッシング』の鬼才ニコラス・ペッシェ監督が務めています。
日本で伽椰子の呪いの家に足を踏み入れたために、“呪い”をアメリカに持ち帰ってしまった女性を発端に、新たな恐怖が連鎖して行く。
ジャパニーズホラーならではのおどろおどろしいテイストとは一味違い、よりアメリカナイズされた悪霊の描き方をされているのは、本作の特徴のひとつと言えるでしょう。独特の“出るぞ出るぞ”感に、ある種の爽快感を覚えるホラー好きも多いのではないでしょうか。
ハロウィンのシーズン。かつてない恐怖をスクリーンで堪能して。
<作品情報>
『ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷』
2020年10月30日(金)から全国ロードショー
監督・脚本:ニコラス・ペッシェ
原作:清水崇『呪怨』
製作:一瀬隆重、サム・ライミ、ロバート・G・タパート
音楽:ザ・ニュートン・ブラザーズ
出演:アンドレア・ライズボロー、デミアン・ビチル、ジョン・チョー、ベティ・ギルピン、リン・シェイ、ジャッキー・ウィーヴァー
原題:The Grudge
公式サイト https://www.grudge.jp/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/