和歌山駅「さば寿司」(950円)~紀ノ川を眺めて感じたい鯖寿司の文化

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

和歌山駅「さば寿司」(950円)~紀ノ川を眺めて感じたい鯖寿司の文化

117系電車・普通列車、和歌山線・橋本駅(2016年撮影)

関西本線・王寺駅(奈良県)と、紀勢本線・和歌山駅の間を結ぶ和歌山線。
和歌山線も、少し前まで国鉄時代からの車両が大活躍していた路線です。
いまも、途中の高田から桜井線へ直通、和歌山~奈良間を結ぶ列車が運行されており、
近鉄線や南海線との接続駅では、乗換客も目立ちます。
橋本駅(和歌山県)は、南海高野線との接続駅となっています。

和歌山駅「さば寿司」(950円)~紀ノ川を眺めて感じたい鯖寿司の文化

紀の川(2016年撮影)

和歌山線は、和歌山~五条間で、紀の川に沿うように走っています。
吉野の木材輸送などにも活用された紀の川ですが、暴れ川としても有名でした。
この川に長い堤防を築き、蛇行していた川の流れを直線的に改良したのが紀州藩。
改良により生まれた土地は新田開発されて藩の財政に貢献した一方、吉宗が8代将軍になったことで、治水工法は全国へ広まっていったと言います。

(参考)国土交通省ホームページほか

和歌山駅「さば寿司」(950円)~紀ノ川を眺めて感じたい鯖寿司の文化

さば寿司

橋本をはじめ、紀の川沿いを走る和歌山線の沿線は、古くから柿の葉寿しに代表される、鯖寿司の文化が育まれてきた地域です。
明治31(1898)年創業、120年以上の歴史を誇る、和歌山駅弁「和歌山水了軒」でも、「さば寿司」(950円)を製造・販売しています。
和歌山線を旅するなら、お供としたい駅弁の1つでしょう。

和歌山駅「さば寿司」(950円)~紀ノ川を眺めて感じたい鯖寿司の文化

さば寿司

【おしながき】
・鯖寿司 昆布
・ガリ

和歌山駅「さば寿司」(950円)~紀ノ川を眺めて感じたい鯖寿司の文化

さば寿司

載せられた昆布の下から、肉厚な鯖が顔をのぞかせました。
食べやすいよう、1口サイズにカットされているのが嬉しいもの。
さっそく口にすれば、酢の香りと共に、脂がのった鯖のうま味がいっぱいに広がります。
やっぱり鯖寿司は、関西の食文化!
鯖好きにはたまらない、至福のひとときを楽しむことができますね。

和歌山駅「さば寿司」(950円)~紀ノ川を眺めて感じたい鯖寿司の文化

227系電車・試運転列車、紀勢本線・黒江~紀三井寺間

和歌山線を走っていた105系電車など、国鉄生まれの車両はすでに引退。
現在は、紀勢本線(御坊~紀伊田辺間)でもおなじみの、車載型の機械で交通系ICカードに対応した227系電車が活躍しています。
ロングシートの車両ですが、空いている時間帯なら、のんびり駅弁をいただくのもアリ。
混雑する時間帯を外しながら、静かにローカル線の旅を楽しみたいですね。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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