キャスターの辛坊治郎氏が1月21日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。大手広告会社の電通グループの本社ビル売却検討について、その意図を考察した。
売却するも移転はせずに売却先から賃借
電通が港区内の本社ビルを売却する方向で検討していることがわかった。売却額は国内のビル取引としては過去最大級となる3000億円規模になる見通しだ。
辛坊)汐留、山手線の駅でいうと新橋の駅の海側にある電通の本社ビルが売却とは驚きましたね。電通というと今でも日本最大の広告代理店です。また一時は世界最大の広告代理店だった時代もあります。その広告代理店の世界最大手の1つでもある電通が、本社ビルを3000億円で売る。
私はいつもあの本社ビルの前を通るたびに思うのですが、断面が変な形をしているのですよね。断面というのは、地面と並行にスライスしたときの形が翼の断面にとても似ているのです。例えるなら、セスナの翼を縦に建てたような巨大ビルなのです。これって一方向からの風が吹いてきた場合、ビル全体に揚力が発生して倒れるのではないかとあのビルを見るたびにずっとそう思っていました。もちろん設計はきちんとされているのだろうけれど。
飯田浩司アナウンサー)なるほど。建築確認はきっとしているでしょうけれどもね。
辛坊)電通はなぜ売るのかというと、3000億円で売って、本社は移転せずに売った先から借りるということです。そうなるとあのビルを買った人間には必ず電通から賃料が支払われるということが確約されるということですよね。
飯田)はい。そういうことですね。
辛坊)それが3000億円ですよね。どうです飯田君、買ってみませんか?
飯田)ちょっと、元手となるものがないではないですか。
辛坊)3000億円ぐらいねえ。
飯田)誰か貸してくれないですか。辛坊さん、ください。
辛坊)3000億円は少し無理だなあ……いやごめん、いま嘘を言いました。大分無理です。
飯田)それはそうですよ。
テレワークのしやすい最大手の会社というイメージ
辛坊)これにはひとつ、電通はコロナのせいで広告代理店という性格上売り上げが落ちているということも当然あると思います。しかしもうひとつには電通のような会社は、リモートワーク(テレワーク)のしやすい最大手の会社のようなイメージがありますよね。現場に行かなければいけないような仕事もたくさんあるとは思いますが、同時に電通のやっている仕事でオフィスではなく自宅ででもできるよね、という仕事も相当あります。
私の知り合いの電通の社員などはほとんど会社に行っていません。みんなこの1年間ぐらいリモートワークです。だったらオフィスはいらないではないか、という大きな流れの先駆けでビル売却なのだろうな、という感じはします。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)