『ツナガレラジオ』『すばらしき世界』イケメン俳優揃い踏み&役所広司の名演技に感涙

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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第975回】

(左)『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』/(右)『すばらしき世界』

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シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

今回は、2月11日に公開された『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』と『すばらしき世界』をご紹介します。

『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』

『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』

映画館で観たい!『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』やっぱり、ラジオって素晴らしい!

インターネットラジオ番組「オールナイトニッポンi」で配信されている「おしゃべや」。

映画・ドラマ・舞台で活躍するイケメン若手俳優たちの素顔を垣間見ることができる人気番組が、スタジオを飛び出して映画となりました。

舞台は、神奈川県伊勢原市・大山。別名“雨降山(アフリヤマ)”と呼ばれるこの地にある小さなFM局を舞台に、10人の“ワケあり”男子たちの奮闘を描いたオリジナルストーリーです。

『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』

『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』

『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』のあらすじ

雨降山では、観光協会の新たな事業としてインターネットラジオを始めることになった。集まったのは、役者志望、カフェ経営者、人気動画配信者など、年齢も職業もバラバラな若者たち。

それぞれの得意分野を活かし、流行をふんだんに取り入れた放送は、順調に滑り出したように思われた。しかし次第に、周囲の反応に振り回され、何をすべきかわからなくなって行く。

そんなとき、FMラジオ局を立ち上げた豆腐職人との出会いが、インターネットラジオ放送局にある変化を与えることに。

果たしてあふりラジオは、過去と同じ轍を踏んで終わってしまうのか。それとも、復活を果たすのか……。

『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』

『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』

『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』のみどころ

主演を務めるのは、「おしゃべや」でおなじみの10人の俳優たち。

西銘駿、飯島寛騎、ゆうたろう、板垣李光人、阿久津仁愛、井阪郁巳、橋本祥平、深澤大河、立石俊樹、醍醐虎汰朗。それぞれの個性が際立っており、まさに十人十色の魅力が発揮されています。

なかでも、共同生活する各部屋の様子を映し出したシーンは茶目っ気たっぷりで、思わずニヤリとしてしまう番組リスナーも多いのではないでしょうか。

その一方で、シリアスなシーンでみせるキリッとした表情は、さすが役者といったところ。そのギャップ萌えが、たまりません!

またイッセー尾形、田中真弓というベテラン陣の芝居も見応えたっぷり。風光明媚な景色のなかで、若者たちの成長譚が賑やかに繰り広げられます。

『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』

『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』

本作を語るにおいて外せないのが、90年代J-POP青春プレイリストの数々。

10人で歌う「イージュー★ライダー」をはじめ、「サヨナラ」「ハミングがきこえる」など、90年代のJ-POPは、背中を押してくれるような勇気付けられる楽曲が多かったことに改めて気付かされます。

そして何よりも思うのは「やっぱりラジオって素晴らしい!」ということ。声に乗せて届ける彼らのアツいメッセージを、スクリーンから受け止めて。

※「イージュー★ライダー」の正確な表記は「ュ」が〇囲み文字。

『すばらしき世界』

『すばらしき世界』

コチラも映画館で観たい!『すばらしき世界』~実在の男をモデルに、不寛容な社会に斬り込んだ問題作

人生の大半を裏社会と刑務所で過ごした男の再出発の日々を描いたヒューマンドラマ『すばらしき世界』。

直木賞作家・佐木隆三氏によるノンフィクション小説「身分帳」を原案に、西川美和監督が長編映画としては初の原作ものに挑みました。

主演を務めたのは、本作で第56回シカゴ国際映画祭インターナショナル コンペティション部門にて、最優秀演技賞を受賞した役所広司。元殺人犯で獣のように暴力的な一面を持ちながらも、心根は優しくて真っ直ぐな男を“生きる”姿は、圧巻の一言。

本作の主人公に限らず、いまの社会に生きづらさを感じている人が少なくない昨今。

私たちにとって『すばらしき世界』とは。観終わったあと、このタイトルの意味を噛み締めたくなる1作です。

『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』

『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』

『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』

2021年2月11日(木・祝)から全国ロードショー
監督:川野浩司
脚本:藤咲淳一
音楽:成田旬
主題歌:「Message ~ツナガレイノチ~」PARED(ポニーキャニオン)
出演:西銘駿、飯島寛騎、阿久津仁愛、井阪郁巳、橋本祥平、深澤大河、ゆうたろう、板垣李光人、立石俊樹、醍醐虎汰朗、田中真弓(特別出演)、イッセー尾形

撮影監督:福本淳
照明:市川徳充
美術:五辻圭
装飾:林杏奈
録音:西山徹
整音:藤島敬弘
音響効果:小島彩
助監督:吉田和弘
制作担当:星野友紀

制作プロダクション:ポニーキャニオン
制作協力:ブースタープロジェクト
配給:ローソンエンタテインメント
製作:(C)2021「雨降ラジオ」製作委員会
公式サイト https://afuriradio.jp/

『すばらしき世界』

『すばらしき世界』

『すばらしき世界』

2021年2月11日(木・祝)から全国ロードショー
脚本・監督:西川美和
原案:佐木隆三「身分帳」(講談社文庫刊)
音楽:林正樹
出演:役所広司、仲野太賀、六角精児、北村有起哉、白竜、キムラ緑子、長澤まさみ、安田成美、梶芽衣子、橋爪功

製作:川城和実、潮田一、池田宏之、依田巽、角田真敏、鈴木貴幸、堤天心
エグゼクティブプロデューサー:濱田健二、小竹里美
プロデューサー:西川朝子、伊藤太一、北原栄治
撮影:笠松則通/照明:宗賢次郎/音響:白取貢/美術:三ツ松けいこ/編集:宮島竜治
衣装デザイン:小川久美子/ヘアメイク:酒井夢月/キャスティング:田端利江/音響効果:北田雅也/助監督:中里洋一
製作担当:横井義人/ラインプロデューサー:奥泰典/企画協力:分福/制作プロダクション:AOI Pro./配給:ワーナー・ブラザース映画
製作:「すばらしき世界」製作委員会(バンダイナムコアーツ、AOI Pro.、ワーナー・ブラザース映画、ギャガ、講談社、フィルマークス、U-NEXT)
(C)佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会
公式サイト https://wwws.warnerbros.co.jp/subarashikisekai/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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