アパレルにはないワークマン独自の商品開発

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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に「株式会社ワークマン」専務取締役の土屋哲雄が出演。利用客のニーズに合わせた独自の商品開発について語った。

土屋哲雄

黒木)今週のゲストは「株式会社ワークマン」専務取締役の土屋哲雄さんです。私もこの間ワークマンに行きました。ダンサーが踊りやすいズボンはないかなと、ステージ衣装を探しに行ったのですが、ありました。

土屋)そうですか。動作性がよくて、180度開脚できるものをつくったのですが、「誰が180度開脚できるのだろう」という話になりまして、悩んでいました。

黒木)低価格でファッショナブルな組み合わせができますし、おっしゃったように開脚もできてダンサーには申し分ないなと思って選んだのですが。

土屋)猫や犬用の毛対策のものは考えてつくったのですが。

黒木)猫や犬の毛が付かないズボンですか?

土屋)トリマーさんと一緒につくったものがありまして、これは秘密兵器で2021年の春夏からやります。

黒木)私も犬猫両方いますので、買います。

土屋)それは絶対にいいと思います。

黒木)そして、もっと面白いものが夏に出るということですが。

土屋)はい。園芸用に着る網戸のようなものを出します。

黒木)どのようになっているのですか?

土屋)帽子から網戸が出て来るのです。

黒木)それが下まで行くのですか?

土屋)下まで行きます。服の方は網戸だらけで、顔の部分は帽子から引っ張るはずです。「着る○○シリーズ」の決定版のようなものです。

黒木)着る網戸ですか?

土屋)はい。「着る鞄」や「着るエナジードリンク」だとか、「自然に走る靴」など、そのような感じのものです。

黒木)着る網戸はうちも庭掃除のときに必要ですので、ぜひお願いします。

土屋)ありがとうございます。

黒木)それぞれのお客様のニーズに合わせて、「こういうものがあったらいいだろう」という、皆さんの声が集まって来るということですか?

土屋)そうですね。声のする方に進化する会社なので、お客様の声があると気軽につくってしまう。そして会社が製品開発に口を出さない。担当者がやりたかったら勝手につくるという会社なので、我々はできるだけ見ないようにしています。途中で見ると驚いてしまうときがありますので。網戸のウェアなども何万着もつくってから見ます。

黒木)ワークマンは売り方がアパレルとは違い、次の年にも同じ定価で売れるというので在庫がないということですが。

土屋)そうですね。アパレルはその年で売らないといけないので値引きしますが、私たちの方は基本的に5年間寿命がありますので、5年以内に売ればいい。ですので、売れ残ったものは、来年に持ち越して定価で販売をします。機能さえしっかりしていれば、大丈夫なのです。

黒木)先ほどアパレル市場とおっしゃいましたが、ワークマンはブルーオーシャン市場で、ブランドもののような高いものはレッドオーシャン市場だと。ご自分のところのブルーオーシャン市場は競争相手がいない。そのようなところで業績が伸びて、しかもホワイトマーケット、空白市場まで見つけ出した。その辺は土屋さんのデータ管理からなのですか?

土屋)我々は作業服では圧倒的なシェアを持っているのですが、40年間競争したことのない会社なのです。競争をすると必ず負けるので、競争しないマーケットを選ぶしかないという事情もあります。作業服を「機能性ウェア」と呼び方を変えると、そのままアウトドアでも使えるのです。クレーン車がクレーンを回して人にぶつかると困りますので、作業服は基本的に目立つように、派手な方がいいのです。アウトドアも遭難した際にドローンやヘリコプターで探すときには、目立つ色の方が見つかりやすい。一緒なのです。外で8時間暮らす、外で8時間仕事をする。まったく同じ仕掛けになっています。運よく、まったく同じ市場だった。見せ方や呼び方を変えただけなのです。

黒木)アンバサダーを一般の方から募集して、商品の開発もされています。しかもギャランティを払わずアンバサダーの方はご自分のSNSのフォロワー数を伸ばすということで、Win-Winな関係になっている。

土屋)着る網戸も、一緒につくったアンバサダーの方が発表をします。すると大きなニュースになりますので、アンバサダーさんの読者が1万~10万人になる、というような現象も起きています。

土屋哲雄

土屋哲雄(つちや・てつお)/株式会社ワークマン専務取締役

■1952年、埼玉県深谷市生まれ。
■東京大学経済学部を卒業後、三井物産株式会社に入社。
■1988年、社内ベンチャー制度を利用して三井物産デジタル株式会社を起業。
■その後、三井物産経営企画室次長、エレクトロニクス製品開発部長、上海広電三井物貿有限公司董事兼総経理、三井情報開発株式会社の取締役執行役員などを歴任。
■2012年、株式会社ワークマンに入社。常務取締役として情報システム部・ロジスティクス部を担当。2017年から経営企画部も担当し、2018年出店の新業態「WORKMAN Plus」を仕掛けた。
■2019年からは専務取締役として開発本部と情報システム部・ロジスティクス部を担当。
■2020年10月に初の著書『ワークマン式「しない経営」 4000億円の空白市場を切り拓いた秘密』を出版。

<株式会社ワークマン>
■1982年8月設立。本社は群馬県伊勢崎市。日本全国800店舗以上。
■主に現場作業・工場作業など働く人に向けた作業服や関連商品を取り扱う専門店。
■ブルーワーカー向けの高機能で低価格な商品が数多く揃っていることもあり、仕事だけでなく、バイクの運転手やアウトドア愛好家の間でも人気。滑りにくい靴底の靴が、安全性に着目した妊婦さんに売れるなど話題となった。
■2018年にはカジュアル性を加えた「ワークマンプラス」を開店。2020年には作業着ではない女性向けの商品を扱う「#ワークマン女子」を開店。圧倒的な知名度と機能性でアパレル業界を席巻している。

番組情報

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毎週月曜〜金曜 6:43 - 6:49

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毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳


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