国民の「東京五輪開催への不安」は「政府のワクチン対応への不満」から

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月18日放送)に経済アナリストのジョセフ・クラフトが出演。政府高官が「東京オリンピック・パラリンピックの再延期はない」と述べた時事通信の報道について解説した。

東京五輪開幕まで1年。国立競技場の前に設置されたシンボルマーク。近くでは海外メディアが報道していた=2020年7月23日午後、東京都新宿区 写真提供:産経新聞社

政府高官が東京オリンピック・パラリンピックについて「再延期はない」と述べる

時事通信によると、政府高官は5月17日、2021年夏に延期された東京オリンピック・パラリンピックについて、「再延期はない」と述べ、予定通りの開催を目指す考えを重ねて示した。これに対し加藤官房長官は17日の記者会見で、国際オリンピック委員会(IOC)がすでに開催期間を決定済みと指摘した上で、「大会関係者が一丸となって準備に取り組んでいる。政府も連携しながら対応している」と述べた。

政府のワクチン対応が遅れていることへの不満がオリンピックに向かっている

飯田)本来ですと、IOCのバッハ会長が来日予定だった期日ということもあり、こういう報道が出たのかなと思いますが、どうご覧になりますか?

クラフト)感情論になっている部分もあって、非常に難しい問題です。いまの不満・不安の気持ちはよくわかります。政府のコロナ対応、特にワクチン普及が遅れているところへの不満や不安の気持ちが、オリンピックにぶつけられてしまっているのではないでしょうか。

飯田)そうですね。

クラフト)ただ、オリンピックがダメだと言うのであれば、プロ野球はどうなのか、 イベントはどうなのかという問題もあるので、総括的に見るべきでしょう。それと、オリンピックに対する感情は政府にぶつけるべきで、アスリートに圧力をかけたりするのは控えていただきたいと思います。

IOCオンライン理事会で「全面的支持を得た」 記者会見する東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の武藤敏郎事務総長(左)と橋本聖子会長=2021年5月12日午後、東京都中央区(代表撮影)写真提供:産経新聞社

アスリートに意見を聞くのは酷~政府はリーダーシップを発揮して不安を取り除くべき

飯田)新行アナウンサーは特にパラリンピックに関して取材をしていますが、ここのところ会見で、アスリートに「オリンピック開催に賛成ですか?」みたいなことを聞きますよね。

新行市佳アナウンサー)必ずしもみんながそうではないですけれど、そういう報道が出た直後は「オリンピック・パラリンピックに対していろいろな意見が出ていますけれど、どうですか?」というような質問が出ることはありました。

飯田)アスリートは困りますよね、そんな質問をされても。

新行)どうコメントしたらいいのか悩まれる選手もいますし、言葉を選びながら、でも自分の気持ちを伝えるということをしているアスリートの方もいらっしゃいます。

飯田)選手本人に聞くのは酷ですよね。

クラフト)池江選手など、アスリートのこれまでの血の滲むような努力を考えると、何とかしてオリンピックを開催してあげたいという気持ちもあるので、一概に「ダメだ」と言うのはどうなのかなと思います。ただ一方で、コロナに対する不安もよくわかります。ですから非常に難しい問題だと思います。そこは政府も、コロナ対応に関してしっかりとリーダーシップを発揮し、不安を取り消すということが重要だと思います。

海外では「日本の感染者数は少ない」「オリンピックはできる」という意見も多い

飯田)海外からの反応もネガティブなものばかりが訳されて伝わって来ますが。

クラフト)ネガティブな意見だけが国内に伝わるのですけれど、海外から比べて日本を見ると、ワクチンが普及していなくても感染者数が少なく、「日本は大丈夫だよね」という認識です。国内にいると不安があるのだけれど、海外から見ると「オリンピックもできるのでは?」という意見も多いのです。

飯田)なかなかそういう意見が伝わって来ませんね。

クラフト)そうなのですよ。その辺りをメディアも公平に、両方の意見を取り上げるべきです。ネガティブな意見だけを取り上げると世論がそちらに向かってしまうので、両方を取り上げることが必要だと思います。

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FM93/AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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