コロナ禍で発症率が大きく増えた「アルツハイマー型認知症」~その予防法

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医師で医療ジャーナリストの森田豊氏が6月10日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。コロナ禍で増加する「アルツハイマー型認知症」について解説した。

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

「アルツハイマー型認知症」が増加

飯田浩司アナウンサー)医師で医療ジャーナリストの森田豊さんをお迎えして、自粛生活で気になる健康問題というテーマでお話を伺います。

森田)コロナ禍で心配な病気の1つは認知症です。「認知症予防・支援マニュアル」によりますと、対人接触が乏しい人は、「アルツハイマー型認知症」の発症率が高くなるという報告があります。自粛生活が1年以上続いていて、人との会話が減っている現状では、認知症になりやすいという状態が続いていると言っても過言ではないと思います。

飯田)アルツハイマー型認知症というのは、どのような症状なのでしょうか?

この症状が出たら「アルツハイマー型認知症」

森田)誰でも物忘れはすると思うのですが、アルツハイマー型認知症になると、少し特徴的な症状が出ます。例えば、普通の物忘れであれば、名前が出て来ないというのはありますよね。お会いした人の名前が思い出せないとか、テレビに映った人の名前が思い出せないようなことは、誰でもあることです。ただ、認知症になってしまうと、出て来た方の自分との人間関係、どのような関係なのかがわからないということなのです。飯田さんと私が会って、私が認知症になったときに、「誰だっけ、名前が出て来ない」ということだけではなく、「この方がアナウンサーだ」という情報が出て来ない。これは危険だと思います。もう1つ、「朝ごはんは何を食べたっけ」と思うことはあると思うのですが、「朝ごはんを食べたか食べていないか、よく覚えていない」と。どうですか、そんなことはありますか?

新行市佳アナウンサー)食べたものが何であったのかを忘れることはありますけれど、食べたこと自体を忘れるのはいまのところないです。

森田)あとは、会計をするときに小銭を出さなくなって来たと。計算するのが億劫になって来ると、こういう症状が出ることがあります。また、性格の変化のようなこともあり、いつもきれいに洋服、身だしなみをしっかりしている人が、急に最近になって身なりがだらしなくなってしまい、アルツハイマー型認知症に気が付くことがあります。

飯田)男性ならヒゲがボーボーだとか、頭がボサボサとか。そうなってしまうのは、コロナ対策で人との接触が少なくなっていることが原因の1つですか?

森田)その通りです。私も含めて、特に年配の方々との会話や接触が少なくなってしまいがちな1年余りです。マスクを着用して感染対策に十分に配慮をして、できるだけ会話をするようにしてください。できることなら、テレビ電話などで会話できるような環境をつくって、年配の方との心の距離を近づけることが大事だと思います。

飯田)会話が大切ですね。

新行市佳アナウンサー、森田豊氏、飯田浩司アナウンサー

コロナ禍で心配される「軽度認知障害」の人

森田)また、私が心配するのは、認知症の予備軍である「軽度認知障害」という状況があるのですが、こういう方々がコロナ禍による人と人との接触の減少によって、認知症に進行してしまわないかということなのです。

飯田)軽度認知障害というのは、どういうものなのですか?

森田)多くの認知症の患者さんは、その前段階、予備軍として軽度認知障害と呼ばれる状態を経過します。軽度認知障害は、認知症とは違い、日常生活に支障がない程度の、いわゆる物忘れのことが多いです。この状態で生活を改善すれば、認知症に進行することはないとも考えられています。ですから、なるべく早めに認知症を見つける、または軽度認知障害を見つけることが大事なのです。コロナで重症化しやすい年配の方が、家のなかでステイホームを頑張っていらっしゃいますけれども、その分、コミュニケーションが少なくなっているので、その方々と電話などで連絡を取り合いながら、認知症になるのを予防して行かなければならないと思います。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

番組HP

医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます


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