ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月6日放送)に経済アナリストのジョセフ・クラフトが出演。アマゾンのジェフ・ベゾス氏がアマゾンのCEOを退任するというニュースについて解説した。
アマゾンのベゾス氏、CEOを退任
インターネット通販最大手、アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス氏がアマゾンの創業日にあたる現地時間7月5日、最高経営責任者(CEO)を退いた。
飯田)時差の関係がありますので、現地ではまさにいまということになるわけですかね。
「宇宙と株式」の気になる関係
クラフト)30年足らずで100兆円の企業に育て上げた。対照的に日本では創業者が長くおられる、例えばスズキ自動車の会長は91歳で退任しました。これに関連したお話で、「宇宙と株式」なのですけれども。
飯田)宇宙と株式?
2001年のデニス・チトー氏が国際宇宙ステーションに滞在した際には「ドットコムバブル」が崩壊
クラフト)ベゾス氏は7月20日に宇宙旅行を計画しています。同時に11日にヴァージン・アトランティックのリチャード・ブランソン氏も宇宙旅行を計画しているのです。実は民間宇宙飛行の第1号は、アメリカのデニス・チトーというビジネスマンなのです。2000年に約22億円を払って、ロシアの「ソユーズ」というロケットに乗り、国際宇宙ステーションに2001年に旅立ちました。そのときに何が起きたかというと、「ドットコムバブル」が崩壊したのです。
2008年、リチャード・ギャリオット氏が国際宇宙ステーションに行ったときにはリーマンが破綻
クラフト)2007年にも、今度はリチャード・ギャリオットというビジネスマンが、約33億円を払って、2008年10月に同じくソユーズに乗って国際宇宙ステーションに行くのですけれども、このわずか1ヵ月前にリーマンが破綻しました。
飯田)リーマンが破綻。
クラフト)どこまで関連性があるのかはわかりませんが、今月(7月)宇宙に行かれるこの2人は、宇宙からどのような金融市場の光景が見られるのか、少し気になりますね。
飯田)株式のジンクスはいろいろあると思いますが、これは有名なのですか?
クラフト)いや、あまり知られていないと思います。たまたまだとは思いますけれど、不気味ですね。
飯田)それにしては、アメリカの2000年以降、ここ20年の株式相場は大きく下落しているような。
クラフト)そうなのですよ。だから今年(2021年)はどういう株式市場になるのか、個人的には注目しています。
飯田)しかも今回はアメリカのビジネスマンだけではなくて、リチャード・ブランソン氏はイギリス拠点のビジネスマンです。
クラフト)ですので、半分喜べないところもあるのかなと思いますね。
日本では「有名女性芸能人が結婚すると株式が下がる」
飯田)少し前に話題になりましたけれど、日本の株式市場でも、有名女性芸能人の結婚報道が出ると、株式が下がるということがありました。
クラフト)数学的に説明のつかないような関連性の出来事というのは、いろいろあるのですけれど、雑学として念頭に置いてもらえるといいかなというところです。
慌てずに安定した分散投資をするのがよろしい
飯田)ジョセフさんは経済アナリストでいらっしゃって、また投資アドバイザリーもやっていらっしゃいますけれど、こういうジンクスは気にするのですか?
クラフト)金融も縁起を担ぐところはあるので、こういうことは意外に気になります。だからと言って投資をやめた方がいいのかということはまったくなくて、個人的に1つアドバイスをするとしたら、「予期せぬ出来事に対しては、ある程度の分散投資がよろしいのではないか」ということです。分散して、長く投資を見守って行くというのが、いちばんよろしいのではないのかなと個人的には思います。
飯田)「上がった、下がった」という数字に目が行きますけれど。
クラフト)目先の動きに一喜一憂していますと、長期的な展望が見えなくなってしまうので、「上がる資産もあれば、下がる資産もある」ということで、「ネットで、10年~20年で全体が上がればよし」と思えばいいのです。「慌てずに安定した分散投資をするのがよろしい」というのが、私個人の経験ですね。
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