台湾の半導体製造企業「TSMC」を中国からいかに守るか~初の日米台戦略対話開催へ

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月29日放送)に慶應義塾大学・総合政策学部長の土屋大洋が出演。初の日米台戦略対話がオンライン開催へ向けて調整されているというニュースについて解説した。

半導体大手、台湾積体電路製造(TSMC)のロゴの前を歩く男性(台湾・新竹市)=2021年1月29日 AFP=時事 写真提供:時事通信

初の日米台戦略対話開催で調整へ

日本、アメリカ、台湾の有力国会議員による初の日米台戦略対話が7月29日、オンラインでの開催へ向け調整されていることがわかった。今回の会合では今後の安全保障や、半導体などのサプライチェーンの確保、国際機関への台湾の参加などが議題に上がることが想定されている。

飯田)超党派の「日華議員懇談会」が主催ということになっております。普通は戦略対話というと外務、防衛の担当大臣等々が出て来るのが通例ですが、そうはなかなかできないというところですか?

土屋)「2プラス2」で普通はやると思うのですが、台湾とは、公式には日本もアメリカも国交がありませんから、やりにくいところはあると思います。しかし、いま、この情勢がかなり危なくなっています。アメリカのインド太平洋軍の司令官が、「6年以内に中国が台湾に侵攻するのではないか」という刺激的な発言をしてしまったものですから、備えなくてはいけないということだと思います。

重要な役割を担っている台湾の半導体製造企業「TSMC」

土屋)台湾は日米を含む我々側の産業のなかで、とても重要な役割を果たしています。いまでは我々が日常的に行っているリモートの世界では、使わなければならないコンピューターの半導体や、スマホのなかに入っている部品などは台湾が供給してくれています。ここを守らないと、我々の経済にも大きなダメージがあると思います。

飯田)半導体のサプライチェーンの確保というところで、台湾のTSMCという大きな会社は、日本やアメリカにも工場をつくろうとしていますが、この辺りが1つ課題になりますか?

土屋)そうですね。私が国際関係論の勉強を始めたときも、最初のテーマが日米半導体摩擦でした。1985~1986年に大きな日米間の問題になり、1991年にある程度の決着をみました。あのときも「産業の米」と呼ばれまして、あらゆる産業に波及効果があるのです。いまで言うと、AIも半導体がなければ成り立ちません。そういう意味で、これを誰が握るか。いま台湾にあるTSMCが非常に重要な役割を担っているということなので、台湾の人々からすれば、この戦略産業を自分たちのところに抱えておくということが生存に必要なわけです。

飯田)なるほど。台湾を守ってもらうためにはと。

土屋)日米は、いやらしいことを考えてしまえば、それを「こちら側にも持っておかなければ危ないかも知れない」ということもある。中国からすると、台湾の技術力を抱え込んでしまいたい。ここのせめぎ合いがあるので、台湾は非常に重要な役割を担っているのです。

飯田)なるほど。台湾としてはこのカードを有効に、最大限に使わなければいけない。

土屋)おっしゃる通りです。

飯田)おいそれと外には出さないかも知れない。

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